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Channel: IT起業研究所 ITInvC 代表小松仁
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日本人が知らない、アマゾンの本当のすごさ

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日経BPシリコンバレー支局の中田敦さんが、米国でしか見られないアマゾンの新しい姿を3つ、(1)日替わりの特売品を運んでくるTreasure Truck、(2)商品を配達する車両の場所がリアルタイムで分かる自社配達サービス、(3)赤ちゃん用品や食品、家具などのプライベートブランド(PB)、を紹介している内容が興味深い。

 
中田さんが、米国に住んでいるとアマゾンの「膨張」を肌身で感じる、アマゾンの脅威に対する認識は足りているか、日本企業は改めて問い直す必要があるだろうという指摘は、的を射ていると思う。
 
 
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「ホールフーズ・マーケット」に駐車するTreasure Truck
 

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マゾンアプリで配達状況をトラッキングした画面
 
アマゾンは今や、実店舗やPB商品にも力を入れる「総合小売業」であり、それに加えて年間売上高1兆円を超えるクラウド事業のAWSがあり、タブレット端末やスマートスピーカー、最近ではホームセキュリティ製品に参入するなど、家電メーカーとしての実力もつけ始め、さらに独自の番組制作に巨費を投じる「テレビ局」でもあるという。
 
また、運輸業への参入も秒読み段階にあるほか、20181月にはアマゾンと大手金融会社の米JPモルガン・チェース、米バークシャー・ハサウェイの3社が共同で健康保険事業を立ち上げると発表し、さらに英フィナンシャル・タイムズ(FT)は20183月に、アマゾンがJPモルガンと提携して銀行業に参入するための交渉中だと報じているという。
 
既にアマゾンは2011年から、Amazon.comの「マーケットプレイス」を通じて商品を販売する中小企業に融資する金融事業(Amazon Lending)を展開しており、20176月までの融資総額は30億ドルに達しているらしい。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

22歳だったら、中国のメガスタートアップに行く

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元リクルート最年少執行役員で、KaizenPlatformCEO須藤憲司氏が、「いま22歳だったら、かなりの確率で中国のメガスタートアップに行きたいと思う、既存の仕組みを打ち破る“ルールブレイカー”側にいた方が、いい顔をして働く経験ができそうだから」と話しているのが面白く参考になると思う。
 
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Scrum Ventures Founding Partner宮田拓也さんが、これに対して、今10代、20代だったら必ず中国語は勉強して中国でのビジネス経験積んだ方が良い、と言っているのもよく理解できる。

 
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IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

介護ロボットよりも先に普及しそうな高齢者の“相談相手“ロボの実用度

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シリコンバレーのジャーナリスト瀧口範子さんが、「介護ロボットよりも先に普及しそうな高齢者の“相談相手“ロボの実用度」を論じている内容が、面白く参考になると思う。
 
アメリカでは、ロボット産業も「まず金になるのは何か」を考えるのに長けていて、日本と同じように高齢者の生活にロボットが役立つと期待しているが、彼らがまず市場に出そうとするロボットは、すでに技術的にも実現可能で、手頃な値段で市場に投入できるといったタイプだというのは、尤もだと思う。
 
タイプは、物理的、あるいは身体的に高齢者をサポートするのではなく、「精神的なコンパニオン」となるロボットで、高齢者が精神的に自立して生活し、それでいて孤独を感じさせなくする、その代表格として、『エリキュー(ElliQ』があるようだ。

 
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エリキューを開発するインテューイション・ロボティクスには、トヨタのAIベンチャーやアイロボット、サムスン、ブルームバーグをはじめとして、メジャーな投資家が集まり、現在まで総額2200万ドルを調達し、限られたユーザーのもとでベータテスト中らしい。
 
ペットのようなロボットで癒されるのも一手だが、エリキューのようなロボットで自立し、元気を保てるようサポートしてもらうのも、高齢者の生き方の方法だろうというのは、的を射ていると思う。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
 
 

グーグル元幹部の「空飛ぶタクシー」がニュージーランドで飛行中

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MIT Technical Review記事(Jamie Condliffe ニュース・解説担当副編集長)によると、グーグルの親会社アルファベットのラリー・ペイジCEOが資金を提供し、グーグルの元役員でスタンフォード大学のセバスチャン・スラン教授(非常勤)が率いるスタートアップ企業キティ・ホーク(Kitty Hawk)が、新型の完全電気自律航空機コラ(Cora)をエアー・タクシーとして、もう何カ月も試験飛行を繰り返しており、ニュージーランド政府おもティ・ホークと連携して、規制当局の承認を取り付けているらしい。
 

 
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コラは12個の回転翼を使ってヘリコプターのように離陸し、飛行機のように飛び、1度の充電で約100キロメートル、最高高度は約914メートル、最高速度は時速約177キロメートルに及ぶらしい。
 
キティ・ホークは、3年以内にこの航空機の実用化を目標としているようで、ユーザーが飛行機をタクシーのように呼べる、ウーバー(Uber)のようなアプリを開発中とのことだが、空飛ぶタクシーの実用化自体が無い上、ウーバーやエアバスなど今後多くの競争相手が想定されるので、厳しい面もあるだろうが、楽しみである。
 
IT起業研究所ITInvC 小松仁
 

映画「シェイプ・オブ・ウォーター」

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ギレルモ・デル・トロ監督の映画「シェイプ・オブ・ウォーター」を先日観たが、半魚人という設定とハンディを負った女性との不思議な恋愛をテーマに、米ソ冷戦時代の背景で、人間に代わる宇宙飛行士としてロケットに乗せようとする動きなど、面白い展開になっている。
 
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ヴェネツィア国際映画祭、ゴールデングローブ賞、アカデミー賞などで多くの受賞を得ているのも納得できる。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁

グーグルの完全無人タクシー、ついに運行を開始

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MIT Technical Review記事「Real people are now hailing Waymo’s robotic taxis, without a driverin sightグーグルの完全無人タクシー、ついに運行を開始)」(Jamie Condliffe ニュース・解説担当副編集長)で、ウェイモのジョン・クラフチックCEOが、テキサス州オースティンで開催されたSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)で、クライスラー・パシフィカというミニバンを使ったロボット・タクシー・サービスの開始を発表、いまのところ利用できるのは事前登録した「早期乗客」と呼ばれる人たちで、ミニバンにはハンドルを握って安全を確保するドライバーは乗車しないが、必要に応じて遠隔操作ができる、と紹介している内容が興味深い。

 

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ウェイモの背後には強力な競争相手が控えているが、特にウーバーは自前で自律自動車を開発しており、配車サービスでは最高の品質を誇る競合相手のようだ。
 

 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
 

自動運転、国際ルールづくり難航 新産業に冷水

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自動運転を巡る国際的なルールづくりが難航している状況を、日経紙記事「自動運転、国際ルールづくり難航 新産業に冷水」が伝えている。
 
道路交通に関するジュネーブ条約は運転者の関与を前提とし、批准国の法律では車任せの運転が認められない、自動運転車両の安全基準も整っていない、レーダーや半導体、人工知能(AI)など技術は進むのに法制度だけが置き去りになっている、各国が協調しなければ、新産業としての自動運転がしぼみかねない、というのは改めて再認識させられる。

 
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日本は完成車大手を多数抱え、自動運転に必要な半導体やセンサーを手掛ける電機大手も健在であり、DeNAやNTTドコモなど異業種も自動運転の実験を始め国としてのポテンシャルは高い、世界の先頭を走りながら国際標準になる機会を失った「iモード」のような技術の二の舞いを避けるためにも日本の外交力が問われているというのは、尤もだと思う。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
 
 

司馬遼太郎さんの1976年日本記者クラブ総会記念講演「庄屋の情報を反省する」

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日本記者クラブの原田亮介理事長(日経新聞専務執行役員論説委員長)が最近の会報に、司馬遼太郎さんが、1976年総会記念講演「庄屋の情報を反省する」で、日本人の情報への対処がいかにいい加減かをノモンハン事件などのエピソードを交えて説いたことを紹介している内容が、興味深く参考になると思う。
 

 
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遊牧民は次の居留地に牧草がなければ家畜が死に絶えてしまう、だから偵察=情報収集は集団の生死がかかった真剣な行為なのである、ところが日本は何が起きても集落共同体で稲作をしていれば基本、食べるに困ることはない、だから「情報が一番大事だという精神の不足が大きい」というのは、尤もだと思う。
 
ソ連戦車部隊の攻撃で壊滅した日本の戦車について「とてもダメだ」と少尉が見たままを語ると、大本営詰めの少佐が何も知らないのに「全部嘘である」と断じていたらしい。
 
ことほどさように「情報の前には観察することがあり、観察する前には観察するに耐える知性と度胸のようなものを養う必要がある」というのは、的を射ていると思う。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
 

MITメディアラボ所長の伊藤穰一氏とソニーR&Dプラットフォームデバイス&マテリアル研究開発本部長でイメージセンサーをリードしてきた平山照峰氏の対談

Waymo自動運転車がついに完成 無人タクシーの営業運転を開始

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シリコンバレーVentureclefの宮本和明さんが、Waymoは無人タクシーの営業運転を始めたことを明らかにした、ついに、無人タクシーが市街地を走行できるようになったことの意味は大きいと伝えている。
 
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ただ、走行できる範囲はアリゾナ州フェニックスの一部に限定されており、ここは砂漠地帯に作られた街で、天気は良く、自動運転車にとって走りやすい環境であるのは間違いないだろう。
 
Waymoは全米の25都市で試験走行を展開しており、難易度が高い地域での無人タクシー運行が次のステップとなるが、多くの難題があり、自動運転車の開発はこれからが本番となる、という指摘は、的を射ていると思う。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

ウーバー自動運転車が死亡事故、公道試験走行を中止

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ピッツバーグに並ぶウーバーの自動運転車(9月)Photo: Aaron Josefczyk/Reuters  By Greg Bensinger
 
アリゾナ州テンペで歩行者の女性をはねる事故を起こし、女性は翌19日に死亡した、運転を補助する担当者も乗っていたらしいが、自動運転車による歩行者を巻き込んだ死亡事故としては初のケースとみられるという。
 
日経BP社シリコンバレー支局の中田敦さんが、「2016年の終わりにUberがカリフォルニア州で、州に届け出をせずに自動運転車のテストを強行したのを切っ掛けに、僕はUberを使うのを控えるようになりました。カリフォルニア州の規制では、自動運転車が判断に迷って人間が運転を引き継いだ回数などを州に報告することが義務づけています。そうした情報を明らかにすることで技術水準がバレるのを嫌ったんだろうと睨んでいます。CEOが変わって社風も変わるかと期待したのですが」とタイムラインに記しているので、なんとなく様子が分かる気がする。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁

中国の製造業中心部にテンセントがロボット研究所を開設

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中国最大のソーシャル・ネットワークとチャットのプラットフォーム「ウィーチャット(WeChat)」を運営するテンセント(Tencent)が、深セン市にロボット工学研究所を開設することを発表したと、MITTechnical Reviewが伝えている。(Will Knigh

 
テンセントはすでにさまざまなAIアルゴリズムを研究しており、ディープマインド(DeepMind)の囲碁プログラム「アルファ碁(AlphaGo)」に匹敵する「ファイン・アート(Fine Art)」というプログラムを持っているが、複雑な現実世界で動くシステムを制御するAIソフトウェアの開発はより難しい、ロボットが現実の物体とやりとりするうえでの課題は、コンピューター・ビジョンと言語に関するAI研究にもフィードバックできると考えているようだ。

 
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中国では、労働者の賃金が急速に上昇しており、ロボットにより多くの作業を任せたいという要求があり、新設する研究所は、その取り組みに貢献するには理想的な位置にあるという指摘は、尤もだと思う。
 
なお、テンセントはすでにAIに焦点をあてた2つの研究所を有しており、主要学会でAI研究の発表をしており、中国の他の2つの巨大IT企業であるアリババとバイドゥもまたAI研究における主要な勢力となっているので、今後の展開に注視していきたい。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁

BREAKTHROUGH TECHNOLOGIES 2018

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MIT Technical Reviewは、2001年からBREAKTHROUGH TECHNOLOGIESと題した特集を組んできており、2018年版は次のようなもので、取り上げたテクノロジーの中には、まだ普及していないものもあれば、まさに商品化されようとしているものもあるだろうが、MIT Technical Reviewが真に求めているのは、われわれの生活に重大な影響を与えるテクノロジーということらしい。
 
13D金属プリンティング(実現済み)

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キープレーヤー
ボストンに拠点を置く3Dプリンティング・スタートアップ企業マークフォージド(Markforged)やデスクトップ・メタル(Desktop Metal)、さらにゼネラル・エレクトリック(GE
 
2)人工胚(実現済み)

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ブレークスルー
研究者は、卵子や精子を使わずに幹細胞のみで胚のような構造体を作り出した、これは生命誕生のまったく新しい道筋となるだろうという。
キー・プレーヤー
ケンブリッジ大学、ミシガン大学、ロックフェラー大学
 
人工胚の登場により、研究者は謎に包まれた人間の生命の始まりを探究がしやすくなるが、一方で生命倫理をめぐる新しい論争を引き起こしているようだ。
 
3)センシング・シティ(プロジェクトは201710月に発表。2019年には建設が始まる予定)
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SIDEWALK TORONTO
トロントの近郊都市では、最新デジタル技術を駆使した最先端の都市設計を世界で初めて完成させようとしている
 
キー・プレーヤー
サイドウォーク・ラボとウォーターフロント・トロント
 
4)みんなのための人工知能(実現済み)
 
現在、AIを導入しているのは比較的一部の企業に限られているが、クラウドベースのサービスによって、広く使われるようになり、経済の活性化が見込める。
キー・プレーヤー
アマゾン、グーグル、マイクロソフト
 

5)競争式生成ネットワークGAN:Generative Adversarial Networks(実現済み)

 
2つのニューラル・ネットワークをデジタルいたちごっこで互いに戦わせるもので、超現実的な独自の画像や音声を作り出す、これまでのAIにはできなかったことだという。
このテクノロジーによってAIが想像力のようなものを得ると、人間への依存度が減り、デジタル模倣機として驚くほど強力なツールに変貌するかもしれない。
 
キー・プレーヤー
グーグル・ブレイン(Google Brain)、ディープマインド(Deepmind)、エヌビディア(Nvidia
 
6)バベルフィッシュ・イヤホン(実現済み)

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グーグルが、159ドルでピクセル・バッズ(Pixel Buds)というイヤホンを発売し、当座の解決策を示している、このイヤホンはスマートフォン「ピクセル(Pixel)」とグーグル翻訳のアプリ上で動作し、実際にリアルタイムで翻訳するようだ。
 
キー・プレーヤー
グーグル、バイドゥ
 
7)ゼロカーボン天然ガス(実現時期35年)
ヒューストン郊外にある試験プラントで50メガワットのプロジェクトを進めるネット・パワー(Net Power)は、少なくとも標準的な天然ガス火力発電所と同程度のコストで発電でき、基本的に発電の過程で発生したすべての二酸化炭素を回収できると考えているようだ。
 
キー・プレーヤー
エイト・リバース・キャピタル(8 Rivers Capital)、エクセロン・ジェネレーション(Exelon Generation)、CB&I
 
コスト削減の重要なポイントは、この二酸化炭素の売却にかかっているらしく、現在、主な使い道は油井からの石油抽出ようだ。
市場は限られていて、クリーンエネルギーでもない、だが、ネット・パワーは最終的には、セメント産業における二酸化炭素の需要と、プラスチックや他の炭素系材料を製造する企業における需要の高まりを見込んでいるらしい。
 
8)完璧なオンライン・プライバシー(実現済み)
 
「ゼロ知識証明」とよばれる新しい暗号プロトコルで、研究者はこのプロトコルに数十年間も取り組んできたらしいが、暗号通貨に取りつかれる人が急増したこともあり、2017年になって急に注目されるようになったようだ。
暗号通貨のほとんどでプライバシーが守られているわけではないからのようだ。
実際に信用できるゼロ知識証明を使った暗号通貨が、Zキャッシュ(Zcash)という2016年後半に運用を開始した電子通貨で、Zキャッシュの開発者はzk-SNARK(非対話型ゼロ知識証明)という方法を使ってユーザーに匿名で取引させているようだ。
 
キー・プレーヤー
Zキャッシュ(Zcash)、JPモルガン・チェース、ING
 
9)遺伝子占い(実現済み)
遺伝子を使って心臓病や乳がんになる可能性、あるいはIQですらも予想できるようになったが、遺伝子差別のリスクが増大するだろう。
 
キー・プレーヤー
ヘリックス(Helix)、トゥウェンティー・スリー・アンド・ミー(23andMe)、ミリアド・ジェネティックス(Myriad Genetics)、UKバイオバンク(UK Biobank)、ブロード研究所(Broad institute
 
10)材料の量子的飛躍(実現時期510年)

 
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高性能の新しい量子コンピューターへの期待が高まる一方、困惑も広がっている、量子コンピューターは現在のコンピューターとは比べものにならないほどの計算能力を持つが、この能力の活用方法が見い出せていないという。
 
キー・プレーヤー
IBM、グーグル、ハーバード大学のアラン・アスプル=グジク教授
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁

産業用ロボット市場の動向

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三井住友銀行コーポレート・アドバイザリー本部企業調査部「産業用ロボット市場の動向」(2018年2月)の内容が、参考になると思う。
 
世界のロボット市場は、日本・欧州等における労働力人口減少、中国・新興国等における賃金上昇や品質向上ニーズ拡大等を背景として増加傾向にあり、2014年以降は前年比2桁増で拡大しており今後もこうしたトレンドは続き、市場は拡大する見通しという。
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ロボットは業種別に機種構成が異なっており、アクチュエーター系と組立・搬送系は多くの業界で用いられている一方、溶接・塗装系は自動車業界、クリーン搬送系は電子デバイス業界が主な需要セクターとなっているようだ。
 
地域別にみると、中国を中心としたアジア市場が成長ドライバーとなっており、中国は既に稼働台数において日本に次ぐ世界第2位となっているが、工場労働者1人当たりの台数は少なく、ロボットの導入余地が大きいとみられている。
 
中国では労働力人口減少や人件費高騰、品質向上ニーズ拡大を背景にロボットの導入気運が高まり、2011年から2016年に市場が3倍以上へ拡大しており、業種別では自動車向けが2割を占めていたが、今後は同業界での導入加速に加え、他業界での需要伸長も期待できるという。
 
中国政府は2015/5月に「中国製造2025」、同10月に「重点領域技術ロードマップ」を公表し、製造業の「全体的な底上げ」と「重点分野強化」により製造業の競争力強化を志向しており、ロボット産業は10大重点分野の一つとされ、製造業全体の効率・品質向上に対して重要な役割を果たすものと位置づけられているようだ。
 
また、中国政府は2016/4月に「ロボット産業発展計画(20162020年)」を公表し、同計画では、「二つの突破」(ロボットのコア部品とハイエンド製品の水準)、「三つの向上」(品質の信頼性、自主ブランドの市場シェア、大手企業の競争力)を掲げる等、今後5年間での中国ロボット産業の高度化の方向性を示している。
 
日本では労働力人口の減少が見込まれており、製造業においては省人化や生産性向上に向けロボットの活用が重要な課題となっているが、業種別では、自動車向けと電気機械向けが3割ずつとなっており、両業界が市場を牽引してきたが、今後はこの2業界に加え、その他の産業でも需要拡大が期待できるようだ。
 
産業用ロボットメーカーのグローバルの売上高をみれば、ABB、ファナック、川崎重工業、安川電機、KUKAが大手処として挙げられ、各社の戦略を俯瞰すれば、今後は①需要セクターの拡大に伴う販売先の開拓、②成長が期待される中国市場の攻略、③協働ロボットの開発によるロボットの利用機会拡大、④ IoT化への対応等を進めていくとみられる。
 
各社は製造現場のIoT化へ対応すべく、ロボットの稼働管理サービスの提供やIoTプラットフォームの構築に取り組んでおり、この過程では、IT企業や通信会社との連携の動きも見られるというのは的を射ていると思う。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁

中国、日本抜き2位に 国際特許の出願件数 17年、WIPOまとめ

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中国は1620年の5カ年計画で「知財強国の建設」を目標に掲げ、知財の保護制度や、権利侵害への罰則強化など環境整備に取り組んでいるようだ。
 
もともと他国の技術のコピーが横行していたが、近年はドローンや360度カメラなど中国企業発の独創的な製品も目立ってきているようだ。
 
世界知的所有権機関(WIPO)が発表した2017年の特許の国際出願件数によると、中国が日本を抜いて初めて2位となり、企業別でも中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)など中国勢が前年に続いて1、2位を独占、日本の技術立国の地位が揺らぐなか、知財は米中2強時代になりつつあると、日経紙記事「中国、日本抜き2位に 国際特許の出願件数 17年、WIPOまとめ」が紹介している。
 
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WIPOの集計は特許協力条約に加盟する国に一括して出願する制度を利用したものを対象としており、企業や大学の技術力を表す指標とされ、国際化の度合いも示しているので、参考になると思う。
 
IT起業研究所ITInvC代表 

ウーバーの死亡事故、自動運転の早すぎる拡大に『減速』求める声

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最近のウーバーの死亡事故に関し、MIT Technical Review記事「ウーバーの死亡事故、自動運転の早すぎる拡大に『減速』求める声」(Will Knigh米国版 AI担当上級編集者)の内容が興味深く参考になると思う。
 
マサチューセッツ工科大学(MIT)で自動運転を研究するブライアン・ライマー研究科学者は、「今回の事故によって本格的な展開はまだ難しいことが証明された、走行試験を踏まえ、なおそのうえで自動運転システムを配備するまでには、時間をかけてテクノロジーの進歩に取り組む必要がある」と話しているようだ。
 
自律自動車の法的責任について研究しているワシントン大学のライアン・カーロ准教授は、「今回の事故が自律自動車の事故をめぐる初の判例に繋がることはないだろう」との見方を示し、「たとえ被害者側に過失があったとしても、ウーバー側にも責任がある以上、先例になることを避けるためにウーバーは和解を望むはずだ」という。
 
また、AIベースの移動手段の開発者らに対して、人命に影響を与える可能性について慎重に考え、法的および倫理的な意味合いについても考慮するべきだと呼びかけているらしい。
 
自動運転車をめぐっては、倫理的な問題、特に事故の場面で犠牲になる可能性がある2人の選択を自動車に求める、いわゆるトロリー(トロッコ)問題(ある人を助けるために他の人を犠牲にするのは許されるか?という倫理学の思考実験)があるが、カーロ准教授は、「トロリー問題についての議論が今回の事故に役に立ったとは思わない、センサーが被害者を検知しなかったか、アルゴリズムが写っているものを理解しなかったのだろう」という。
 
AIを専門とするアリゾナ州立大学のサバラオ・カンブハンパチ教授は、「ウーバーの事故はセーフティード・ライバーが特に長時間の試験でシステムを効率的に監視できるのかどうか、疑問を投げかけている」と述べ、ライマー研究科学者らの研究もこの点を強調している、それ以外にも、自動運転システムと歩行者との間でコミュニケーションをとる難しさを示す研究もあるようだ。
 
わずか数日前にウェイモ、ウーバーなどが議会に米国内での自動運転車実現の道筋をつける法案の早期成立を要請したばかりだったが、この事故が法案の通過を遅らせることは間違いないだろうというのは、よく理解できる。
 
このような事故が起きても、いまのところ一般には自動運転テクノロジーに反対する兆しはほとんど見られないらしく、「事故が世の中を不安にさせたり、流れを逆流させることになるのかどうかはわからない、正直に言うと、テスラの事故の後にもっと大きな反対が起きると考えていた」とカンブハンパチ教授は述べているらしい。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
 

Scrum Funding News「今週の注目5社」

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Scrum Funding News「今週の注目5社:AI創薬 / ライブトリビア / 自動運転トラック / コミュニティハウス / SMSレコメンド」で、面白いシリコンバレーのスタートアップを5つ紹介している内容が興味深い。

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1)「AI創薬」Atomwise
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[SaaS/] Atomwise

Series A ($45M) B Capital Group, BaiduVentures, Data Collective, Dolby Family Ventures, Draper Fisher Jurvetson,Khosla Ventures, Monsanto Growth Ventures, Tencent Holdings and Y Combinator

 
分子シミュレーションを活用することで、従来の創薬プロセスよりも早い段階で、薬剤としての潜在的な効果や副作用などが予測できる、結果として、新薬の発見プロセスが短縮可能という。
 
Scrumventures Founding Partnerの宮田 拓弥さんも、「今週のシリコンバレーの資金調達ニュースです、AI創薬のAtomwise、今回大きな調達しましたが、実績結構でてるみたいですね、この分野はこれから一気に来そうです。」と伝えている。
 

2)「ライブトリビア」HQTrivia

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[App/ゲーム] HQ Trivia

Seed VC-II ($15M) Founders Fund andLightspeed Venture Partners

 
トリビアゲームをライブ配信するアプリ。
 

3)「自動運転トラック」StarskyRobotics

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[Service/モビリティ]Starsky Robotics

Series A ($16.5M) 50 Years, 9PointVentures, Shasta Ventures, Trucks VC and Y Combinator

 
自動運転トラックの開発。
自動運転をしやすい幹線道路を対象とし、ラストワンマイルなどの複雑な道路は人間が担当するハイブリッド型。ドライバーの業務改善が主な目的。
 
4)「コミュニティハウス」Starcity
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[Commerce/ホスピタリティ]Starcity

Series A ($16.4M) Alrai Capital, BullpenCapital, Invest AG and Y Combinator

 
同居者と交流できるコミュニティハウス。
個別の部屋でプライバシーは守りつつ、広いリビングやキッチンで同居者と交流ができる寮のような集合住宅。家具も備え付けのため、トランク一つで簡易に入居可能。光熱費やWiFi、掃除代など全て込みで2000ドル/月(1年契約の場合)。
 
5)「SMSレコメンド」MessageYes
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[App/メッセージ]MessageYes

M&A by Nordstrom
 
メッセージ機能を使ったパーソナルレコメンドサービス。
ブランドが商品を顧客に直接メッセージでレコメンドできるプラットフォーム。テキストメッセージを介して顧客とやりとりした内容を、AIを活用して分析するため、パーソナライズされた商品提案が可能。顧客はレコメンドされた商品が欲しいと思ったらメッセージに「Yes」と回答するだけで自動で決済され、商品を購入できる。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁

三流の政治がもたらす二流の経済

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宋 文洲さんが、論長論短No316「三流の政治がもたらす二流の経済」で、日本人としては耳の痛い論を述べているのが、ありがたい。
 
なかでも、「安倍政権が日本に与えた最大の損害は経済改革の機会損失ではなく、日本国家の信用損失であることは、時間が立てばたつほど露呈してくるはずです、データと文書を改ざんし、責任を部下に押しつける、そんなことをやっていいんだという日本国家の印象を世界中にばら撒いています、まさに三流の政治がもたらす二流の経済です。」というのは、尤もだと思う。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁

東アジアの新時代と日中関係の行方

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FRI経済研シンポジウム「東アジアの新時代と日中関係の行方」で、日本総研寺島実郎理事長と山崎達雄前財務官の基調講演、双日総研吉崎達彦チーフエコノミストの特別講演、富士通総研FRI柯隆主席研究員の研究報告を聴いたが、最近のホットな話題でもあり興味深く参考になった。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁

イーロン・マスクを成功に導いた10の秘密

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ForbesJapan記事「イーロン・マスクを成功に導いた10の秘密」は、ちょっと面白い。

 
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1)リード(主導)に必要なのはリード(読書)
学校を卒業しても、自己教育を止める必要はない、「自分が何を知らないか、ということは自分ではわからない、外の世界には自分の知らないものがたくさんあるのだということに、人は気付くものだ」とマスクは言い、マスクは子ども時代、ブリタニカ百科事典を読破したというので驚くし、この習慣は大人になってからも続いたらしい。
 
2)広告に全予算をつぎ込むな
質の高い商品は、口コミで大きく広まる、まずは商品の質を高めることに専念すれば、成功は後からついてくる、というのは大事だろう。
 
3)若いうちにリスクを冒せ
起業に最適な時期は、若いうちで、「歳を取るごとに、しがらみが増える」とマスクは言い、「だから、リスクを冒して思い切ったことをするなら今だ、と言いたい。きっと後悔しないだろう」というのは尤もだと思う。
 
4)熱心に働け
イーロン・マスクは、厳しい仕事観を持つことで悪名高いらしい。
いくつもの企業を抱える彼は、週に100時間働くこともよくあるといい、同じ努力が必要とは言えないが、疲れを感じたり、モチベーションが落ちたと感じたりした時には、彼のことを思い出そうというのは、よく理解できる。
 
5)文句の代わりに創造を
ほとんどの人は交通渋滞に文句を言うが、イーロン・マスクは違い、不平を言う代わりに彼は、解決法を模索したという。
 
その結果が、トンネルシステムによって交通渋滞の緩和を目指すボーリング・カンパニーであり、独力で自分の将来を切り開くことは、自分が本当に求める成果を得るための最善の方法だ、というのは的を射ていると思う。
 
6)同僚や顧客を家族のように愛せ
多くの経営者が、マスクを手本としてきたが、その一人であるSPi CRMのマウリク・パレク社長兼最高経営責任者(CEO)は「最も貴重な財産は、従業員だ」と説明し、「従業員を大切にすれば、向こうもビジネスを大切にしてくれる、従業員に対してすることは、顧客のためでもある、従業員の勝利が、顧客の勝利を生む」というのは、尤もだと思う。
 
7)成功を計画しつつも、失敗に備えろ
自分が大切に思うことがあるなら、夢を追い求めることに全力を注ぐべきだ、そして同時に、うまく行かなかった場合にも備えておく必要がある、失敗したときの計画を前もって立てておけば、回復はより楽になる、というのはよく理解できる。
 
8)トレンドは追うな、作り出せ
大成功している企業は、新たなイノベーションを作り出すことに注力し、競争相手を追うことはしない、というのは大事だと思う。
 
9)フィードバックループを構築せよ
改善の余地は常に存在する、「常に自分の成果を振り返り、改善方法を考えるフィードバックループは、とても重要だ、これは最高のアドバイスだと思う、どうやったら改善できるかを常に考え、自分に問い続けること」とマスクが解説しているのは、大事だと思う。
 
10)自分の仕事に意義を見出せ
「人々にとって高い価値のある何かを作り出した時……たとえそれが小さなゲームだったり、写真シェア方法のちょっとした改良だったりしたとしても、多くの人々にとって少しでも役に立つものであれば、それでいいのだと思う、世界を変えられなくても、良いものにはなる」という言葉は、重要だと思う。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
 
 
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