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Channel: IT起業研究所 ITInvC 代表小松仁
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企業価値、22社が100億円以上 NEXTユニコーン調査 (スタートアップ ネット・IT AI フィンテック 自動運転)

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日経紙「企業価値、22社が100億円以上 NEXTユニコーン調査
スタートアップ ネット・IT AI フィンテック 自動運転」の記事が参考になるかもしれない。
 
企業価値10億ドル(約1120億円)以上の未上場企業が「ユニコーン」とされ、その予備軍の有力スタートアップを含めて「NEXTユニコーン」としている。
 
日本はスタートアップに投資する資金の規模が米国の2~3%で、起業への理解が広がらず、大企業から流入する人材も少なくユニコーンが生まれにくいとされてきた。
 
だが、産業構造の大転換期を迎え、トヨタのような大企業も独創的な次世代技術を求めてスタートアップとの協業や出資に乗り出しており、日本でもスタートアップを軸とした産業転換が進む兆しが出ている、というのは、期待させる。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
 
企業価値ランキング(1~28位)

推計企業価値
(億円)

直近の増資時期

プリファード・ネットワークス
(深層学習の産業応用)

2326

2017
8月

メルカリ
(フリマアプリ運営)

1479

16
3月

Sansan
(クラウド型名刺管理)

505

17
7月

エリーパワー
(リチウムイオン電池)

404

12
5月

フリー
(中小企業クラウド会計)

394

16
12

ビズリーチ
(転職サイト運営)

338

16
6月

TBM
(石灰石で新素材開発)

292

17
11

FiNC
(健康サービス)

225

17
8月

ラクスル
(ネット印刷、物流)

219

16
8月

ボナック
(核酸医薬品開発)

217

17
9月

ビットフライヤー
(仮想通貨取引所の運営)

213

17
2月

セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ
(全自動衣類折り畳み機)

174

17
5月

ソラコム
(IoT通信サービス)

173

16
6月

C Channel
(女性向け動画配信)

163

16
12

GLM
(電気自動車の開発)

151

16
8月

グライダーアソシエイツ
(キュレーションサイト)

149

15
7月

お金のデザイン
(スマホで投資運用)

132

17
10

フロムスクラッチ
(データ管理サービス)

127

17
5月

ペジーコンピューティング
(省エネスパコンの開発)

120

15
7月

Liquid
(生体認証エンジン開発)

105

17
3月

スターフェスティバル
(フードデリバリー)

101

17
7月

デリー
(レシピ動画サービス)

100

17
4月

マイクロ波化学
(化学化合物の効率量産)

98

17
9月

リノべる
(リノベーション)

90

17
7月

ランサーズ
(クラウドソーシング)


強い組織をつくるのは、一人のリーダーか

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日経ビジネス誌の下野雅承 日本IBM取締役副会長「強い組織をつくるのは、一人のリーダーか」の内容が面白く参考になるかもしれない。
 
これからグローバル化が一層進行していくことを考えると、日本でも経営のエキスパートを若い頃から育てるようにしていかないと、グローバル競争に打ち勝つことができないのではないかと危惧しているというのは、尤もだと思う。
 
「リーダーシップについての考え方にも差を感じます。組織を強くしようと考える時、日本企業はメンバー全員のレベルアップを目指します。つまりチームワーク志向です。それに対して外資系企業は、まず優秀なリーダーの任命を考える。リーダー志向です。会社を強くするにはもちろん両方必要です。あくまでもバランスの問題ですが、どちらをより重視するかというと、日本企業はメンバー全体の底上げを重視している一方、外資系企業はリーダーを重視していると言えるでしょう。」
 
「ビジネスシーンを離れて、そもそも「日本人」と「米国人」とお付き合いしていると、根本的な違いを感じることがあります。米国人はとにかくストラテジーとかコンセプトとかビジョンなどを作り上げることに、やたらと時間を使う。「SWOT分析(マトリックス図を用いて、外部環境や内部環境を要因分析する手法)」で強み、弱みを把握しようとするとか、抽象的な議論をしたがるのです。構想(アーキテクチャー)志向といえると思います。一方、日本人はこういう大きなテーマの議論は苦手で、すぐに飽きてしまいます。実装(インプリ)志向です。」
 
「システムの話で言うと、まずは全体のアーキテクチャーを決めて個別のシステムをデザイン、構築するという手法があります。エンタープライズ・アーキテキチャーがその一例です。でも日本人はそうやって全体設計をするよりも、すぐに細部を緻密に作り込もうとします。アーキテクチャー志向とインプリ志向の違いというのは、いろんな場面で目につきます。」
 
30代から経営者をやっている欧米のエリートと、50代で初めて経営者になる日本のエリートとでは経営スキルに大きな差が出るのではないかと感じています。どちらがいいかは私にはわかりません。けれど、これからグローバル化が一層進行していくことを考えると、日本でもそういう経営のエキスパートを若い頃から育てるようにしていかないと、グローバル競争に打ち勝つことができないのではないかと危惧しています。」
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

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AIができることとできないことを正しく判断し社会イノベーションに活用 AIが大学受験を突破する時代の社会変化

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先日聴いた新井 紀子 氏(国立情報学研究所社会共有知研究センター長・教授)の講演「AIができることとできないことを正しく判断し社会イノベーションに活用 AIが大学受験を突破する時代の社会変化」概要が、日立のサイトに紹介されているので参考まで転載しておく。 
 
「コンピュータは数学にもとづいており、数学には3つの言葉しかありません。それは論理の言葉と、確率の言葉と、統計の言葉です」と説明し、講演をスタートしました。
講演の前半は、ディープラーニングを含めた統計的機械学習の仕組みについての解説でした。期待損失というのは、すべてのデータの中で考えなくてはなりませんが、すべてのデータを持つことは不可能なので、サンプルを使います。そのサンプルの中で、経験的に損失が小さいものが、最も小さいものではないかと求めているのが、機械学習やディープラーニングの実情です。しかし、ディープラーニングを使うと、なぜか職人的チューニングの最適レベルまで自動でたどり着くことが多いのも事実です。
2011年に「東ロボくん」プロジェクトがスタートした当時、別のAIがクイズ番組で優勝したことに触れ、そのクイズは固有名詞と数字が答えになる問題であり、AIは問題文を読めているわけではないと説明。問題文に含まれている重要そうなキーワードで検索し、答えである確率が最も高いものを選んでいるだけなのです。
この方式では、センター試験の問題は解けませんでした。正解にバラツキが起きたのです。
「センター試験の問題は7割が正誤判定問題です。複数の選択肢の中で、正しい文はどれか、間違っている文はどれかを選びます。東ロボくんは、ここから自分で穴埋め問題を作ってから探しに行くように工夫しました。すると、たった1年で100点中76点を取れて、偏差値66.5を突破したのです。物は使いようなのです」(新井氏)。
スマホで「この近くの美味しいイタリア料理の店は?」と質問すると、美味しそうなレストランを勧めてくれます。しかし、「不味い」イタリア料理の店を尋ねても、同じ答えが返ってきます。さらに、「イタリア料理以外の店」と質問すると、和食や中華料理ではなく、ピザ屋が出てくるのです。つまり、「以外」を理解していないのです。これが未だに自然言語を理解させられない証拠だと説明しました。
このレベルでは記述試験は難しいと思われますが、東ロボくんは東大模試の真ん中あたりの成績となる論文を書くことができました。教科書などの膨大なデータを暗記し、東大が指定してくるキーワードから、この辺りかなと思う文章を抜き出し時代順に整理して、600字の論文にまとめました。
では、機械翻訳はどうかというと、機械翻訳に使われている言語モデルは、次に何を書くつもりなのかを確率で当てるようになっています。これは、タネを入れないと動かないので、自力で小説は書けません。それでも、語順を問われる問題には有効でした。ところが、会話の穴埋め問題では、間違った答えを選択しました。
次に、AIを過信することに疑問を呈しました。ニューラルネットワークは人間の脳を模倣してできているという新聞記事に対し、実際に使われているのはマウスの脳だと反論。マウスの脳をいくら集めても、政治や医療診断ができるとは思えないと否定します。
また、ロボットに目がついたという意見にも否定的でした。しかし、求められる精度の中で効率化が図れるので、画像診断や商品チェックなど応用範囲は広いとも説明しました。
それでも、大きな問題は残ります。メーカーは製造物責任を負わなければなりません。そこで求められるカメラの精度は非常に高くなります。しかし、搭載されているカメラの規格が変われば、膨大な費用をかけた教師データは使えなくなります。
「人間の教師データは自動で作ることができません。人間の教師データは人間社会のためにあります。人間の常識と、人間の倫理観と、人間の満足にもとづいた正解が求められるからです」(新井氏)。
東ロボくんは、数学の問題を自然言語処理して解くことができました。その結果、東大模試で上位2割の成績を残しました。しかし、現状のAIは人間を超えるほど知的になったわけではありません。AIは意味を理解できないし、正しいと保証することもできません。それよりも問題なのは、今後ホワイトカラーをめざす学生の多くが、AIを下回る成績だということです。
「多くの企業は優秀な人材が採れなくなり、イノベーションが進まなくなります。重要なのは、AIと差別化できる能力を持つ人間が育つかどうかです」と警鐘を鳴らしました。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
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AI時代こそ、コンフォートゾーンを出よ

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Forbes Japanで、IT評論家尾原和啓氏が、「AI時代こそ、コンフォートゾーンを出よ」と述べているのが興味深い。

 
「金銭報酬以外の報酬は何があると幸せなんだろうという考えを持った方がいいし、そこを研ぎ澄ましておくと、後々金銭報酬が付いてくることもあるんです。」
 
「ものに溢れている現代で、何もしない方が安心で快適なコンフォートゾーン、そこから出ることは不安があるからつい留まりつづけてまう。でも、変化にさらされなければ大きな成長は望めない。」
 
「チャレンジする組織に1番大事なことは、心理的絶対安心性とグーグルなどで今いわれています。これは何かというと、失敗しても受け止めてもらえる。be proud ofということによって、あなたの冒険は私にとって誇らしいから、どんどん外に出て生きなさいという風になれること。」
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
 
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SoftBank Robot World 2017

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SoftBank Robot World 2017を覗いてきた。
 
ボストン・ダイナミクスのマーク・レイバートCEOによる講演で、「シンプルなモデルを組み合わせて高度な振る舞いを実現する」、「一つ一つの動きをシンプルに分解し、実現していき、これらを組み合わせることによって複雑な動きをできるようにする」のが、ボストン・ダイナミクスのアプローチというのは印象的である。
 
ロボットを作る上で大切にしているのは、”Build it(作る)” “Break it(壊す)” “Fix it(直す)3つで、まずできるだけ早くロボットを作る、そして、実際にロボットを作って実世界の経験を積ませるという、壊しながら直していくという考え方、アプローチは参考になり、進化のスピードを早めている要因で、多くの開発者が参考にすべきポイントなのではないかと思う。
 
開発の経緯を見ると、最初の「ビッグドック」で移動、外出ができるようになり、その後に最初のヒューマノイドロボット「ペットマン」、次いで「アトラス」を開発、移動性能は高くないものの、操作性が高まっているようだ。
 
次の「スポット」では、過酷な地形においても移動できるようになったし、さらに最新のロボットで実用化に向けて試験するパートナーもすでにたくさんいるという「スポットミニ」ではアームもあるので、操作性能も上がっているという。
 
このロボットは、アメリカの家庭で使うことを想定して開発されており、階段があったり、テーブルがあったりするような、家庭内でも動き回れるようにしているという。
 
「スポットミニ」はこれからプラットフォームを作っていくが、これは携帯電話と同じコンセプトで、LiDARをつけたもの、アームをつけたものなど各種アプリケーションがこのプラットフォームの上で作られる予定らしい。
 
さらに「ハンドル」は、アトラスから派生したロボットで、シンプルで実用性の高いロボットという。
 
孫正義氏基調講演の中で、ソフトバンクの10兆円ファンド「Softbank Vision Fund」が主導し、シリーズCにおける11400万ドルの資金調達を完了しているBrain CorporationEugene IzhikevichCEOは、自立走行型クリーニングマシン「RS26」を紹介。
 
また、ロボットモード(人型)とビークルモード(車型)を持ち、クルマが二足歩行ロボットに変身するロボット「J-deite Quarter」(ジェイダイト・クォーター)がデモ展示されていた。
 

アスラテックと三精テクノロジーズ(大阪市)、BRAVEROBOTICS3社は有限責任事業組合(LLP)を設立し、これの4メートルサイズ「J-deite RIDE」(ジェイダイト・ライド)を2017年中に完成予定だという。

 
デザインは『機動戦士ガンダム』のモビルスーツをデザインしたことで知られる大河原邦男さんらしい。
 
また、アスラテック、㈱カナモト、㈱富士建共同開発の建設機械を操縦できる双腕双脚の人型ロボット「DOKA ROBO 3」も展示されていた。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

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衛星写真をAIによって解析する(スタートアップ米Orbital Insight社)

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日経BPシリコンバレー支局の中田 敦さんが、AI(人工知能)スタートアップ米Orbital Insight社について紹介している内容が興味深い。
 
衛星写真をAIによって解析することで、地球上で展開されるさまざまな経済活動、例えば米国の小売業における来客数や自動車の輸出入台数、住宅着工件数、農地開発の動向などの最新状況を割り出すサービスを提供し、政府機関が経済統計として発表する前にいち早く出すデータはヘッジファンドなどの米国の投資家が購入し、株式市場や商品市場での投資判断に活用しているようだ。
 
原油貯蔵量であれば、世界中にある24000個以上の原油タンクの「浮き屋根」に着目しており、原油タンクの屋根は固定式ではなく、原油の上に浮いていて、そのため原油タンクを上から観察すると、石油タンクの壁面の影の大きさから浮き屋根の高さが分かり、そこから原油タンクの残量が分かるという。
 
原油タンクの影の大きさなどから残量を割り出す画像解析エンジンを機械学習ベースで開発、米DigitalGlobeや欧州Airbus、米Planet Labsなど民間の衛星会社から購入した世界中の衛星写真を分析することで、原油タンクの残量を月次や週次といった高頻度で割り出しているらしい。
 
衛星写真を使った情報解析は、各国の政府機関が昔から取り組んできたことではあるが、従来は人間の目に多くの分析を頼っていたため、スケール(拡張)することが難しかったのに対し、ディープラーニング(深層学習)をはじめとするAI、画像認識技術の進化によって、民間企業が数百万~数千万件の衛星写真を解析できる時代がやってきた、というのは尤もだと思う。
 
データの収集や解析に使用するITインフラストラクチャーには『Amazon Web Services』を全面的に採用し、ITインフラに一切投資をせずに、30年分でも衛星写真を保存できるようになったというのはよく理解できる。
 

なお、最近アビームコンサルティングと提携を発表し、アビームが「ABeamCloud」のラインナップの一つとして、Orbital Insightのサービスを提供するらしい。

 
さらに、伊藤忠商事とスカパーJSATが、Orbital Insightのサービスの日本での販売代理店契約を結んだと発表している。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
 
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日本社会のある変化(宋 文洲)

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宋 文洲さんの「それでも社長になりたいあなたへ」にある次の言葉は参考になると思う。
 
・上司から「褒めてほしい」というビジネスマンも増えています。「褒められないと仕事ができない」なんて子供じゃないんですから勘弁して欲しい。馬鹿にされたり、失敗したり、自分の仕事を否定されたときに、やるべきことをできるのが真の大人であり、真のリーダーです。
 
・およそ十年前から、日本社会のある変化に気付きました。私に講演を依頼してきた人々に「どんな話をしてほしいですか」と聞くと、「元気になる話がいい」とよく言われるようになりました。当時は、どんな話がいいのか分かりませんでしたが、流行りの「日本スゴイ」話をすれば良かったんだと最近理解しました。
 
・同時に評価されないと元気を出さない経営者も増えた。これは十年前から蔓延してきた大手企業問題でしょう。彼らの精神構造は、敗戦後の焼け野原で地味に仕事を積み上げた松下さんなどとは真逆なのです。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
 

小型でも感情AIや画像認識を実現、ロボット『Cozmo』のからくり

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日経BPシリコンバレー支局中田 敦さんの記事「シリコンバレーNextレポート 小型でも感情AIや画像認識を実現、ロボット『Cozmo』のからくり」が面白い。
 
ユーザーと「友達」になり、会話やゲームなどのコミュニケーションを通じてユーザーを楽しませてくれるという玩具ロボットで、日本でも20179月にタカラトミーが販売を始めたようだ。
 
米カーネギーメロン大学出身のロボット研究者が開発したらしい。
 
Tappeiner社長が「本格的のAI」と呼んでいる根拠は二つあり、一つはカメラを使った画像認識機能で、オープンソースソフトウエア(OSS)の画像認識ソフトウエアライブラリ「OpenCV」を使用している点らしい。
 
もう一つは同社が「エモーションエンジン」と呼ぶ、Cozmoがあたかも感情を持っているかのように振る舞う仕組みを搭載している点のようだ。
 
Cozmoのソフトウエアは、Cozmo本体ではなくCozmoBluetoothで接続したスマートフォンで動かしており、180万行ものコードで構築したソフトウエアを、超小型ロボットで利用可能にしているらしい。
 
Cozmoもデバイスそのものは非力であるため重いプログラムはデバイス上で実行できないが、ネットワークのエッジ(端)にあるスマートフォン/タブレットでプログラムを稼働させているため、低遅延で処理を実行できるというのはよく理解できる。
超小型ロボットのような非力なIoTデバイスで、AIなど豊富な機能を実現するためにはどうしたらよいのか、Cozmoのアプローチは、AIIoTの活用を考えている企業にとって、良い参考になりそうだというのは、尤もだと思う。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
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アルバム『async』をリリースしている坂本龍一氏

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8年ぶりのアルバム『async』をリリースしている坂本龍一氏が、“自由”な「音」というのが本作のキーワードとして、次のように述べているのは、印象的である。
 
「ぼくたちのように都市環境のなかで暮らしていると、どうしてもそうした“自然”からは距離が生まれてしまう。
自然と戦い、生き延びてきた人間の長い歴史を振り返っても、そういう自然の脅威から身を守るあり方は、どうしてもぼくたちの本能に刷り込まれてしまっています。
だから厚い壁を立て、頑丈なガラスで自分を覆って暮らしている。
でもぼくには、自然は究極のインスピレーションの宝庫なんですよ。」
 
「ステレオに対する不満や疑問は最近すごく強くなってきていて、『もの』の音を聴きたいというのも、そうした関心と結びついているんです。
ステレオで聞くということは、音を発するスピーカーは真ん中にないのに、何もないところの音を“幻聴”として聞いているわけなんですね。
これは完全に人間のなかの“地図”というか、認識の問題です。
そういう幻聴を用いることを、なるべくやめたい。
『もの』があるところから、実際にその『もの』の音を聞くという本来の音楽のあり方に戻したい、という気持ちがとても強くなっています。
50種類の音があれば、本当は50個のスピーカーを用意して、スピーカーという『もの』の音を聞かなければならないはずなんですよ。」
 
「真剣にものをつくるときは、情報のインプットで満腹な状態にしないこと。
少なくともぼくの場合は、自分が“空腹”でないとアウトプットができません。
async』をつくったときも、メールのチェックは必要上仕方ないとはいえ、SNSの類は一切目にいれませんでした。
24時間の準備態勢、つまりいつ新しいアイデアが降ってくるかわからないなかで心の態勢を整えておくこと。
いざというときは自分を空っぽにすること。
このふたつが大事なんじゃないでしょうか。」
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
 
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リスクを追って 涎を垂れ流す

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キヤノングローバル戦略研究所CIGSの福井俊彦 理事長の次の一節は、参考になると思う。
 
「これまでの資本市場のイメージを、『美しいフォーメーションを形成し、整然と投資資金の仲介をする市場』と表現するならば、これからの資本市場については、『毒を持っているかもしれない獲物を追って涎を垂れ流しながら捜し回るプレーヤーが、ランダムに押し寄せる市場』と言い表すことが出来よう。
リスクは高いが、投資先の新しい事業が生み出そうとしている価値の素晴らしさに惹かれ、涎を垂れ流しながら駆け込んでくる投資家によって機動的に形成される市場ということだ。
最近の動きを見ると、新しい価値創出は既存の大企業の中からというよりは、未来に向けて夢を抱く若い人達が(多くの場合グローバルな連携のもとに)立ち上げるプロジェクトの中から芽生える傾向が強まっている。
そして、事業に伴うリス クの度合いやプロファイルをきちんと読み込んで、タイムリー に投資資金を供給するダイナミックな資本市場の形成が求められている。」
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
 
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外資系は実は学歴主義

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ロンドン在住のコンサルタント谷本 真由美さんが、WirelessWireで「外資系は実は学歴主義」と紹介している内容が興味深い。
 
一般的なイメージでは、外資系や北米、欧州北部の会社というのは実力主義で学歴は関係ないという感じであるが、実はそんなことはないという。
 

ハードウェアよりの仕事とか、ユーザーサービスよりの仕事であったりすると、 海兵隊とか陸軍の通信部隊や情報システム部で働いていた人とか、高卒であるが「アプレンティス」という職業訓練プログラムに応募して働きながら実務のスキルを磨いたという人も採用されることもあり、こういう叩き上げの人たちも意外にいるらしい。

 
ただし叩き上げ系の場合は、管理職や幹部になる場合にどうしても学位の有無が問われてしまうので、昇進はちょっと不利な場合があるようだ。
 
やはり基礎的な物理や数学の基礎がないと、適切なプログラムを設計したりすることや、ハードウェアに対する理解がどうしても足りなくなってしまうためらしい。
 
ただし、これはどこでも同じだが、新卒でも中途でも重要視されるのはとにかく実績なので、前職や個人の仕事で何か良い実績があれば、経歴は問われないこともあるという。
 
日本で働いていた友人で、アメリカの大学で数学を専攻していたプログラマの人が言っていたこととして、日本で働いていた頃は、周囲のエンジニアが前提となるはずの数学的知識がないので非常にやりにくく、レベルが高い作業ができなかったので嫌になってしまったそうだというのは、厳しい現実かもしれない。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

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無人タクシーに乗るためのマニュアル、Waymoは乗客を乗せて自動運転車の実証実験を開始

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シリコンバレーVentureclefの代表宮本和明さんが、「無人タクシーに乗るためのマニュアル、Waymoは乗客を乗せて自動運転車の実証実験を開始」で伝えている内容が興味深い。
 
Waymo201711月、自動運転車に乗客を乗せ公道で運行すると発表した。
 
運転席にドライバーが乗らない無人タクシーが市街地を運行する、この実証試験は「Early Ride Program」と呼ばれ、アリゾナ州Phoenix  とそれに隣接する地域で展開される。
 
ここは砂漠地帯に作られた街で、天気は良く、雨や雪はほとんど降らないし、比較的新しい街で、道路は整備され、自転車や歩行者は少なく、自動運転車にとって走りやすい環境のようである。
 
クルマが事故に遭遇すると、ソフトウェアが衝突を検知し、安全に停止する設計となっているらしい。
 
更に、クルマは監視室に問題を連絡する手順で、連絡を受けた専任スタッフは、警察や消防と連絡を取り、事故対応 (Post-Crash Procedures) に当たり、その地域のWaymoスタッフが現場に急行、搭乗者はWaymo車内に設置してあるHelpボタンを押し、専任スタッフと通話することができるという。
 
自動運転車では、Trolley Problem (トロッコ問題 事故の被害を最小限にするために、特定の人物を犠牲にすることは道義的か、という思考実験) が常に話題になるが、Waymoは被害を最小限にするアルゴリズムの詳細は公表していないという。
 
Waymoを含め自動運転車ベンダーは、事故回避アルゴリズムを公開し、公の機関で検証することが求められるようだ。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

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名刺の肩書きにカタリスト(触媒)

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Exiii(株)を設立後、上肢障がい者の支援組織である、NPOMission ARM Japanに活動の軸足を移している近藤玄大さんの名刺の肩書きにカタリスト(触媒)と書いてあるのは面白い。
 
「プロダクトそのものではなく、それが社会でどのように回っていくのかということに興味がある、義手に例えると、まずどのようにしたら人間が障がいから主体的に立ち上がることができるかに関心が行き、義手を普及させるためにオープンソースの取り組みを始めた、そしてもっと多様な可能性をどう実現させていけばいいかを考える中で、コミュニティの形成にたどり着いた、ロボットを作りたい人はたくさんいるし、日本には僕なんかよりも優秀な人は多い、それらをつなぎ、さまざまな才能が化学反応を起こすことができるような取り組みをしたい」という考えは参考になると思う。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
ロボット新潮流!vol.9  
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折り紙からヒント(安価で超強力なソフトロボティック人工筋肉)

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MITとハーバード大学が、安価で超強力なソフトロボティック人工筋肉を開発したが、折り紙からヒントを得たというニュースは面白い。
 
「スケルトン」と呼ばれる基本構造を密閉されたバッグで包み、バッグの中を真空にすることによって動作を変えることができる
 
内部のスケルトンの部品は様々な材料で作ることが可能で、どう組み立てるか(どう折るか)によって動作が決まる、内部構造を包む皮膜が収縮したときの折れ方を変えることで、簡単かつ自分の手で「プログラム」できるようだ。
 
このテクノロジーの実用的応用例として、医療補助機器、工業用ロボット、宇宙探査、様々なウェアラブル外骨格などが考えられるという。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
 

海外の頭脳を引きつけるビジネス環境があるか

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スイス・ローザンヌにある国際経営開発研究所(IMD InternationalInstitute for Management Development)というビジネススクールの調査で、有能な人材を確保する要件を30項目選び、それぞれ評価したものを総合して国際ランキングにした2017年版では、総合評価で日本は31位と全体の真ん中だったが、「海外の頭脳を引きつけるビジネス環境があるか」、つまり彼らが働きたい国か、の項目で、中国(34位)、インド(36位)、韓国(48位)よりも低くアジア勢で最下位となっているらしい。

 
例えば、上級管理職の国際経験は63カ国中63位という結果らしい。
 
日本学生支援機構によると、外国人留学生の64%がそのまま日本での就職を望むのに対し、実際仕事が見つかるのは30%にすぎないという数字も、気になる点である。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

国際ロボット展

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国際ロボット展を覗いてみた。
 
規模が大きくなっているのにちょっと驚く。
 
「NEDOロボット・AIフォーラム2017」では、以下のセッションを聴いた。
 
日本マイクロソフト榊原彰CTO 「より豊かな社会を築くマイクロソフトのAIテクノロジー」
 
日本IBM元木剛理事(ワトソン・ソリューション担当) 「ビジネスのためのAI基盤 IBM Watson
 
産総研辻井潤一フェロー(人工知能研究センター長) 
「実世界に埋め込まれる人工知能:次世代のロボットに向けて」
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁

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戦前にそうであったような、マイナーな興業として、細々と伝統を繋いでいく道がないわけではない。

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小田嶋 隆さんが、日馬富士の件に関し、「戦前にそうであったような、マイナーな興業として、細々と伝統を繋いでいく道がないわけではない。」とコメントを出しているのが面白い。
 
『今回の事件を私が見聞した範囲の情報から思い切り単純に要約すると、「モンゴル力士社会」という異様に狭っ苦しいムラ社会の中で勃発した暴力事件を、「大相撲社会」というこれまた異様に狭っ苦しいムラ社会の人間たちが処理するにあたって外部に漏れたほころびを、「平成の日本」というこれまた盛大にも広大にも狭っ苦しいムラ社会のメディアがよってたかって突き回しつつ娯楽として消費している姿だったわけで、つまり、私が立っている場所から見ると、このお話は、三重の同心円構造を持つ巻き貝の中身みたいな螺旋的ムラ社会カタツムリぬらぬら事案だったということになる。』
 
『もし大相撲が立ち直りたいなら、オープンでフェアなレギュレーションを取り入れたうえで、アルファベットの「SUMO」として再出発を果たすぐらいしか道はないと思うのだが、そうなると、それは「相撲」ではなくなる。伝統も美もすっかり跡形もなく消え去ることだろう。
 もうひとつの方法として、スポーツ競技としての作り物の構えや建前をかなぐり捨てて、テレビ放送もやめて、戦前にそうであったような、マイナーな興業として、細々と伝統を繋いでいく道がないわけではない。』
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

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AWSが新しいEC2基盤、Nitroの正体

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日経BP社シリコンバレー支局の中田 敦さんが、「AWSが新しいEC2基盤、Nitroの正体」の記事で、
 
2017年に明らかになったのは、AWSMicrosoftというクラウド業界の巨人がサーバーハードウエアにASICFPGAを投入し、専用ハードウエアの力によってクラウドの性能を向上してきたという事実である。
つまり「クラウドはコモディティ(日用品)のハードウエアで成り立っている」という認識は、完全に過去ものになった。
今日のクラウドは、市場では手に入らないクラウドに特化したハードウエアによって成り立っているのである。』
 
と紹介しているのは、参考になると思う。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
 
AWS専用ASICを掲げるPeter Desantisグローバルインフラストラクチャー担当バイスプレジデント

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AWSDeepak SinghContainerServicesHigh Performance Computing担当ディレクター


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ギフテッドgifted

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「ギフテッドgifted」のあらすじは、差しさわりがあるので、予告編の内容だけ次に載せておく。
 
「フロリダに暮らす、ちょっと変わった2人と1匹の家族。7歳の生意気ざかりのメアリーと、彼女の叔父でシングルのフランク、そして歴史上一番すごい猫のフレッドだ。互いがいるだけで、毎日が記念日のように楽しい時間は、メアリーが学校へ行くことになり揺らぎ始める。彼女には、生まれながらにして数学の天才的な才能があった。「普通に育てたい」というメアリーの母である亡き姉の遺志に従って、フランクはメアリーの英才教育を頑なに拒む。しかし、そこへ縁を切ったはずのフランクの母親が現れ、彼からメアリーを奪おうとする。歴史を変える才能の開花か、愛する者と生きる人生か─果たして、メアリーにとってどちらが幸せなのか? さらに悩めるフランクには、姉から託された“ある秘密”があった─」
 
日本では、特別扱いを嫌うマインドが潜在しているためか、ギフテッド教育が進んでいる欧米諸国で、現地でギフテッド教育を受けている日本人の子供も多数いるらしいが、その中にはギフテッドを誇りに思っているが、「特別」「違う」「独特」「変わっている」などと表現されることを非常に嫌がる親もいるようだ。
 
日本では、教育機関でなく主に医師や医療関係者などからギフテッドと診断される事も病気や精神病と誤解される理由の1つであるという。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁

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初めて起業する人にしたい最も大切なアドバイスとはなんですか?

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Quoraに載っている「若い投資家とスタートアップ起業者向けのアドバイス」内の「初めて起業する人にしたい最も大切なアドバイスとはなんですか?」の内容が面白い。
 
例えば、「まずは起業で失敗しても、死ぬ事はありません。なので、大胆に考えてください。」など、参考になると思う。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

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