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Channel: IT起業研究所 ITInvC 代表小松仁
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買い物かごを置くだけでRFタグを一瞬でスキャンする特殊素材内蔵RFID専用レジ台

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iPhone/iPod touch装着型RFIDリーダーAsReaderの製造元のアスタリスクが、買い物かごを置くだけでRFタグを一瞬でスキャンする特殊素材内蔵RFID専用レジ台を発表したというのは興味深い。
 
特殊素材によりRFID電波をコントロールすることで、商品を密閉しなくてもカゴの中だけのRFタグを読み取ることが可能になるという。
 
商品に添付されているICタグ(RFタグ)を、買い物カゴをポンと置くだけで一括読み取りができるようになるとしている。
 
スマートフォンがLANを介して通信できる機能を活用、iPhoneiPadPOSレジが連携することにより、従来のレジに並ぶ形式だけでなく、係員が商品コーナーで接客対応中に、その場で会計処理までを終わらせるスタイルを提案しているのも面白い。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

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強すぎる米ITビッグ5[アップル、アルファベット(グーグル)、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、フェイスブック]

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ナスダック市場で、アップル、アルファベット(グーグル)、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、フェイスブックの5銘柄が全体の4割強を占め、そのまま世界の時価総額1~5位でもある状況を、日経新聞NY特急便の記事「強すぎる米ITビッグ5」(NQNニューヨーク 松本清一郎)が伝えている内容が参考になると思う。
 
画像処理半導体大手のエヌビディアは、1株利益が市場予想を2割上回ったようだが、AI向けのデータセンター用半導体の売上高が3倍に膨らみ成長をけん引しており、クラウドでAIを提供するグーグル、マイクロソフト、アマゾンはすべてエヌビディアの技術を利用している背景があるらしい。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

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人工知能技術の研究開発戦略:世界特許分析による実証研究(経済産業研究所RIETI)

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経済産業研究所RIETIの藤井 秀道 (長崎大学)/馬奈木 俊介 (ファカルティフェロー)氏による、「人工知能技術の研究開発戦略:世界特許分析による実証研究」の内容が興味深く参考になると思う。
 
人工知能技術に関する特許分類を大きく分類すると、生物学的モデル、知識ベースモデル、特定の数学モデル、その他モデルの4つに分類できるようだ。
 
生物学的モデルは、人間の脳による学習方法を機械に適用したニューラルネットワークモデルや、遺伝子のアルゴリズムを応用した技術などが含まれる。
 
こうした技術は人工知能が学習を進める上で重要な演算モデルである。
 
知識ベースモデルは、大規模なデータから最適な解を探し出し提示する手法であり、エキスパートシステムに用いられる。
 
効果的に研究開発促進に向けた政策を構築するためには、個別技術の特性を明示的に考慮する必要があるとして、人工知能技術に関連する特許取得数を、技術別、国別、出願者別、年別に収集し、各技術の特許取得数の増減要因分析を行っている。
 
世界知的所有権機構のPatentscopeより特許取得数データの収集を行った結果、データ対象年の2000年から2016年に取得された人工知能技術特許は13567件らしい。
 
2013年以降で大幅に特許取得数が増加しているようだ。
 
国別では、米国・中国での取得数が増加傾向にあり、技術別では4つの技術すべてで大きく増加傾向にあるという。
 
IT起業研究所ITInvC 小松仁
 
 
1:人工知能技術の分類表
IPC
技術分類
主な技術
G06N3
生物学的モデル
ニューラルネットワーク、遺伝アルゴリズム
G06N5
知識ベースモデル
エキスパートシステム
G06N7
特定の数学モデル
ファジー理論、カオスモデル
G06N99
他モデル
量子コンピューティング

出典:(1). US PTO Class 706 Data processing: Artificial intelligence
(2). Report on FY2014 Trend survey of patent application technology: Artificial intelligence (2016)


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画面付きアマゾン・エコーはAIアシスタントの弱点を克服できるか

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Amazon’s Touch-Screen SmartSpeaker Solves a Big Problem with AI Assistants”「画面付きアマゾン・エコーはAIアシスタントの弱点を克服できるか」というMIT Technology ReviewJamie Condliffe米国版 ニュース・解説担当副編集長)の記事内容が興味深い。

 
日本ではなかなか登場しないAIアシスタントであるが、230ドルで発売される新しい「エコー・ショー(Echo Show)」は、スピーカーパネルの上に7インチのタッチ画面が組み込まれているらしい。
 
エコーでのビデオ電話や音声電話が、米国の家庭内ですでに重要な役割を占めているAIアシスタントの存在感を一層高めることを期待しているようだ。
 
人工知能スピーカー分野ではアマゾンが71%の高い市場シェアを獲得して他を圧倒しているという分析レポートがあるらしいが、よく理解できる。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

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将来のクルマは現在とは全く異なる形になっているかもしれない

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トヨタ自動車が「空飛ぶクルマ」の実用化に向けて、社内の若手有志が中心になって進めてきたプロジェクトに資金拠出する方針を固めたという日経記事が面白い。
 
空飛ぶクルマは従来、有志団体「カーティベーター」のメンバーが勤務時間外に開発を進めてきたらしく、資金はネットで広く支援を募るクラウドファンディングなどに頼っていたようだ。
 
「将来のクルマは現在とは全く異なる形になっているかもしれない」と、トヨタ幹部は危機感をあらわにし、IT企業や新興企業など、異質な考え方や速さを持つ新たなライバルとの競争が始まっており、従来の枠組みを超えた突き抜けた発想も必要とみているのは、尤もだと思う。
 
トヨタはかつて、事業の柱を自動織機から自動車へと大胆に変えた経験を持ち、それからおよそ80年、再び技術の大転換期を迎えているというのもよく理解できる。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

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BiologyとAIの進化で信じられない食品が生まれている

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シリコンバレーVenyureclef代表の宮本和明さんが、「植物でできたハンバーガー、牛肉の味と変わらない、BiologyAIの進化で信じられない食品が生まれている」と、紹介している内容が興味深い。
 
Biology (生物学) AIが結びつき、Synthetic Biology (合成生物学) でイノベーションが起こっているようだ。
 
スタンフォード大学教授が起業したImpossible Foodsというベンチャー企業が開発したもので、次世代の食料を開発することがミッションで、GV (Google Ventures) Bill Gatesなどが出資しているらしい。
 
合成生物学とは生物で構成されるパーツやシステムを設計・製造する技術体系を指しているようで、Genetic Engineering 2.0とも呼ばれ、遺伝子工学の最新技術を使っているようだ。
 

合成生物学はGenetic Code (特定のたんぱく質を生成するプログラム) を形成する塩基対 (ATCG) を編集し、微生物(Microbe) DNAに組み込みたんぱく質を生成するらしく、この技術を使って医療、農業、生活に役立つ物質を生成するとのことである。

 
工場で人工的に製造された食肉は余りイメージが良くなく、消費者はこれを食べることに抵抗感を持っていたが、ここ最近は受け止め方が変わってきたらしく、調査会社のレポートによると、この傾向は若い世代で顕著で、ミレニアル層の2/3は工場で製造された肉を毎日食べると答えているとのことである。
 
個人的には、極力自然によった食物を口にしたいと思うが、合成生物学はAIRoboticsの進化で研究が大きく進んでおり、故Steve Jobsが亡くなる直前に述べたという「21世紀最大のイノベーションはBiologyTechnologyの交点で生まれる」という言葉があるらしく、時代はどんどん進んでいるようだ。
 
IT起業研究所ITIvC代表 小松仁
 

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主要メーカーの自動運転車プロジェクトはどういう動きになっているか?

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IoT News主要メーカーの自動運転車プロジェクトはどういう動きになっているか? ースマートドライブ寄稿記事」で紹介されている自動運転技術の内容が分かりやすく参考になると思う。
 
市街地を走行するための精密な地図情報、高速走行に不可欠な遠距離まで検知可能なセンサー、自己学習を行い運転精度を上げるAIといった条件を全て満たすような自動運転車は未だに登場していないが、日々進化していっていることは間違いないようだ。
 
1)トヨタ
トヨタは日本のほか、北米や欧州の拠点で自動運転の研究開発を行っているが、現状でトヨタが実現している自動運転は、一部の限定された高速道路での走行のみで、料金所を通過後、本線への合流、高速巡航、車線変更、出口への退出といった動作が可能となっているようだ。
 
自動運転のためには高度なセンサーだけではなく高精度の精密地図情報や、それをリアルタイムで収集し、分析・反映させていくAIによるディープラーニングが欠かせないらしい。
 
20161月に人工知能技術の研究・開発強化に向け「TOYOTA RESEARCH INSTITUTE,INC.」という新会社をカリフォルニアに設立、今後5年間で10億ドルを投入するということで今後の進展に注目したい。
 
2)日産・ルノー連合
「日本でもっとも自動運転の実用化にある」と言えるが、20168月にデビューした新型セレナに「プロパイロット」という機能を搭載している。
 
基本的にはトヨタが現状で実現しているのと同様、レーンキープ+車間距離キープ以上の機能は無く、ドライバーの負担を軽減する運転支援装置に過ぎないようだ。
 
3)ホンダ
20167月に「自動運転用の模擬市街地テストコース」を栃木県に建設したが、アメリカではアキュラ RLXハイブリッド(日本名レジェンド)をベースにした実験車両を走らせているようだ。
 
4)マツダ
あくまで運転の主体はドライバーとしており、そのドライバーが何らかの理由で突然運転不能になった時などに初めて自動運転モードが起動、車を安全なところに停止させて救援を呼ぶためのものと定義づけているらしい。
 
5)三菱自動車 / 三菱電機
熱心なのは同じ三菱でも「三菱電機」の方で、2015年に予防安全(自動運転)コンセプトカー「EMIRAI3 xAUTO」を開発している。
 
自動走行・安全運転支援システムの早期実用化に向けてゼンリンや各自動車メーカーと共に精度の高い地図を作るための「ダイナミックマップ基盤企画株式会社」を設立。
 
6)スズキ
トヨタとの提携交渉に入ったスズキだが、自動運転についてはほぼ白紙の状態。
 
7)ダイハツ
オリジナルの自動運転技術を作る余地は今のところ無さそうだ。
 
8)メルセデス・ベンツ
大手自動車メーカーの中では比較的先行しているメルセデス・ベンツの自動運転だが、日産のプロパイロットをさらに進化させたような運転支援装置を搭載した新型Eクラスを、20167月に発売している。
 
ドライバーが車から降りた後、スマートフォンからの画面操作だけで駐車してくれる半自動パーキングシステムなど、実用性の高い運転支援技術では一歩抜きん出ている印象という。
 
9BMW
2016年に入ってから3シリーズをベースにした試作車が盛んに公道でテストを繰り返しているらしいが、あくまでドライバーの補助で運転支援装置に過ぎない「レベル2」ではなく、ドライバーの待機は依然必要とはいえ、完全自律自動走行が可能な「レベル3」を目指した試作車のようだ。
 
AIを搭載した時に備えて、自動運転車の技術を静かに蓄積している段階のようだ。
 
10)フォルクスワーゲングループ
フォルクスワーゲン本体は自動駐車技術のみ、その他の自動運転技術全般はアウディが担当すると決められているようだ。
 
そのアウディでは現在、BMW同様にレベル3相当の自動運転試作車を走行させているらしい。
 
11)テスラ
「オートパイロット」は、現実にはドライバーの操作補助にすぎないレベル2自動運転止まりであることも今では周知されつつあるという。
 
事故を契機に「オートパイロット」のシステムを供給していたイスラエルのモービルアイ社との関係を打ち切り、新たな自動運転システムの採用に踏み切るようだ。
 

201610月に発表されたこの「オートパイロットハードウェア2」は今後のテスラ車全てに装着される予定で、完全にドライバーが介入しない自律式のレベル4自動運転を実現可能、としているようだ。

 
12GM
GMの自動運転支援システム「スーパークルーズ」は、ドライバーが道路に注意を払っていることを監視するシステムを搭載するため、実際はドライバーの運転補助にとどまるレベル2相当らしい。
 
一方、自動運転関連技術を開発している企業の買収は積極的に進めており、さらに配車サービスのLyftと提携して、自動運転EV「ボルト(Bolt)」による配車サービス実験を開始するとしている。
 
13Google (現 Waymo
Googleそのものが目指すのは自動車メーカーではなく、あくまで既存・あるいは新設される自動車メーカー各社に、Googleの自動運転システム対応OSを売り込み、世界標準化することだと考えられる。
 
201612月、Googleの自動運転技術開発が Waymo という会社としてスピンアウトし、Googleの親会社であるAlphabet 傘下の独立子会社として新しいスタートをきっている。
 
14Apple
Appleの自動運転車プロジェクト」は噂だけが先行しており、実際には何もわかっていないのが現状のようだ。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

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AIが医師より正確に皮膚ガンを判定、ガン検診はスマホアプリで

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シリコンバレーVentureclef代表の宮本和明さんが、「AIが医師より正確に皮膚ガンを判定、ガン検診はスマホアプリで」と紹介している内容が興味深い。
 
Googleが開発したイメージ認識アルゴリズム「Google Inception」を皮膚ガンの判定に応用すると、専門医より正確に病気を判定できることが分かったという。
 
この研究はスタンフォード大学AI研究所「Stanford Artificial Intelligence Laboratory」で実施され、その結果が科学雑誌Natureに掲載されたらしい。
 

ガンを判定するアルゴリズムにConvolutional NeuralNetworks(CNN、イメージを判定するアルゴリズム)が使われ、具体的には、Googleが開発した「Inception  v3 CNN」を利用、Inceptionはイメージデータベース「ImageNet」を使ってすでに教育されていて、写真に写っているオブジェクトを高精度で認識でき、犬や猫の種類まで判定できるという。

 

なお、この研究で使われたアルゴリズム「Inception v3 CNN」は公開されており、誰でも自由に、Googleが開発したMachine Learning開発プラットフォームTensorFlowで使うことができるようだ。

 
実際の有効性を確認するためには臨床試験を通しFDA (米国食品医薬品局) の認可が必要となり、製品化までの道のりは長いが、アルゴリズムをそのまま利用できるため多くのベンチャーがメディカルイメージング技術開発に乗り出しているらしい。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

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CYBERDYNEとワークスアプリケーションズが共同で次世代システムの開発等を進めると発表

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CYBERDYNEとワークスアプリケーションズが、「Society 5.0」「Connected Industries」の実現に向け、CYBERDYNEのサイバニックデバイスやサイバニックインタフェース等から得られる生体情報や環境情報等とワークスの人工知能型ビジネスアプリケーション「HUE」を連携させ、共同で次世代システムの開発等を進めると発表したという、IoTNews記事が興味深い。
 
サイバニクスは、筑波大学山海嘉之教授(CYBERDYNE社代表取締役社長)が創成し、人・ロボット・情報系が融合複合した新領域の技術で、医療、福祉、生活(職場環境を含む)分野を対象として、人と情報系とロボット系を機能的に繋ぎ、物理的・情報的・生理的インタラクションを実現するもので、「Society 5.0」を牽引するコア技術領域でもあるようだ。
 
Society 5.0は、「狩猟社会」「農耕社会」「工業社会」(Society 1.02.03.0)、現在の「情報社会」(Society 4.0)に続く未来社会として政府によって掲げられた「超スマート社会」のコンセプトという。
 
また、Connected Industriesは、IT国際見本市「CeBIT 2017」に合わせて日本政府から発表されたもので、さまざまなつながりにより新たな付加価値が創出される産業社会として、
 人と機械・システムが対立するのではなく、協調する新しいデジタル社会の実現、
 協力と協働を通じた課題解決、
 人間中心の考えを貫き、デジタル技術の進展に即した人材育成の積極推進
3つの柱としているようだ。
 
両社の今後の連携に期待したい。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

映画「スプリット」

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映画「スプリット」を観た。
 
単なるサイコスリラーではなく、判りにくくちょっと難しい印象だったが、面白かった。
 
内容を記すのははばかられるが、Wikipediaから引用すると、次のようなものである。
 
3人の女子高生ケイシー、クレア、マルシアは、クレアの誕生日パーティーの帰り道、見知らぬ男に拉致され、密室に監禁されてしまう。
そこには神経質な雰囲気を漂わせた1人の男がいた。
3人は男が部屋から立ち去った後、脱出する方法を必死に考える。
すると、ドアの外から男女の会話する声が聞こえてきた。
3人は助けを求めて声を上げるが、そこに現れたのは、女性の服に身を包み、女性のような口調で話す先ほどの男だった。
その男ケヴィンは何と23もの人格がある多重人格者で、9歳の少年やエレガントな女性など、人格が次々と激しく入れ替わっていく。
そして、ケヴィンに24番目の人格“ビースト”が現れた時、彼女たちは絶望の縁に陥るのだった。」
 

監督は、インド系のM・ナイト・シャマラン(M. Night Shyamalan, 本名: Manoj NelliattuShyamalan)で、「シックス・センス」、「アンブレイカブル」、「サイン」、「ヴィレッジ」、「ヴィジット」などの脚本・監督を行っている。

 
本作品は、自身の出世作「シックス・センス」以来の全米3週連続1位の大ヒットを記録したようである。
 
ジェームズ・マカボイが主演で好演している。
 
「アンブレイカブル」で主演したブルース・ウィリスが、最後にちょっと顔を見せ、「ミスター・グラス」と表現する一節があるが、シャマランは「あのシーンはデイヴィッド(「アンブレイカブル」の主役)がミスター・グラス(「アンブレイカブル」のイライジャ)が正しかった―つまり、この世界には超能力を持った者がいる―ということを確信したシーンでもあった」と説明しているようだ。
 
いずれにしても、シャマランは続編の製作に意欲を示しているようで、これで全体のストーリーが筋道立っていくように感じる。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
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熟しているりんごを見つけて、傷つけないように摘み取ることができるロボット

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資金調達およびM&Aに関連し、面白いシリコンバレーのスタートアップをScrum Venturesが紹介している。
 
今週の注目5社:不妊治療福利厚生 / 公共交通Waze / りんご摘みロボット / 栄養機能食品 / パーソナライズスクール
 

この中で、Abundant Roboticsの「熟しているりんごを見つけて、傷つけないように摘み取ることができるロボット」は、Series A ($10M)を、BayWa, Comet Labs, GoogleVentures, KPCB Edge, Tellus Partners Yamaha MotorVenturesなどから獲得しており、興味深い。

 
SRI Internationalからのスピンアウトで、Google Ventures Andy Wheelerが取締役として名を連ねているようだ。
 
りんごの収穫方法は100年以上に渡って改善されておらず、人件費もかさむため農家にとって大きな課題であったらしい。
 
その課題が画像認識技術や、ロボットアーム技術の向上により解決に近づいているといい、りんご摘みロボットは来年の商品化を目指しており、将来的には他のフルーツや野菜の自動摘み取りロボットも開発する予定だという。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

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Amazonが「世界を食い尽くしている」理由

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Techcrunch記事「Amazonが『世界を食い尽くしている』理由を考える」(起業家ZackKanter氏の執筆)の内容が興味深い。

 
Amazonは世界でもっとも強力な会社であり、ライバルに対して持つ優位性はまだ十分に理解されていない、向こう10年ほどの間にAmazonのリテール分野での拡大を止められるライバルは存在しないのではないか? という指摘は、過剰ではないと感じる。
 
AmazonSOA(サービス志向アーキテクチャー)の典型はAWSで、当時はまだエンタープライズ・レベルのSaaSはメインストリームのビジネスとなっていなかったので、独自のテクノロジー・インフラを構築する必要に迫られたが、この社内インフラを顧客向けのサービス(AWS)として開放するという天才的なアイディア、戦略は通年換算140億ドルという巨大ビジネスを生んだようだ。
 
AWSのデビュー後、10年以上にわたってAmazonは社内向けに開発したツールを洗練させて外部向けのプロダクトとして事業化するという手法をきわめて意識的に繰り返しているが、本当の価値は、プラットフォームとして公開することにより、部内ツールが肥大化、非効率化することを防げるという点にあるという指摘は、的を射ていると思う。
 
Amazonがむこう5年間のうちに小口配送サービス(UPS/FedEx/USPS)に参入することは間違いないと思われる、というのも尤もだと思う。
 
Amazonは、最初はテクノロジー(AWS)で、次はフルフィルメント[FBAフルフィルメント by AmazonAmazonに何か注文したときに「この商品は(社名)が販売し、Amazonが発送します」という文言]、次はAmazonのオリジナルブランド商品という具合に、最大のコストセンターを次々にプロフィットセンターに変身させてきているようだ。
 
Amazonはすでに40機の貨物機と何千台ものトレーラーを所有し、 10箇所以上の小口荷物仕分けセンターを開設して既存の配送業者への支払いの軽減に努めているらしい。
 
しかも小口配送サービスには、Amazon自身の膨大な社内需要が存在するだけでなく、アーリーアダプターの顧客となることが確実なサードパーティーの小売業者がFBAに多数参加しているようだ。
 

Amazonが打倒されるとすれば反トラスト法訴訟(しかし同社は小売業売上のわずかな部分しか占めていないので当分の間適用は難しいだろう)または消費者が物理的な商品を購入する仕方に重大なパラダイムシフトが起きるような場合しか考えられない、というのもよく理解できる。

 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

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意思によるロボットアーム制御の実現

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NEDO 海外レポート(NO.1119,2017.5.17.)【ロボット・AI 技術分野】「ミネソタ大の研究が意思によるロボットアーム制御を実現 (米国)」で紹介されている内容が興味深い。

 

脳波測定法(EEG)と呼ばれる非侵襲的な技術をベースにしたこの脳コンピュータ・インターフェースは、64 個の電極を備えた専用の高性能 EEG キャップを通じてユーザーの脳の微弱な電気的活動を記録し、その「思考」を先進的な信号処理と機械学習により動作に変換するらしい。

 
被験者は 三次元空間でロボットアームを制御するため、自らの腕を実際に動かさず、腕を動かすことを想像することを段階的に学習していったという。
 

まずコンピュータ画面上での仮想カソルの操作の習得から開始し、続いてアームをテーブルの上の所定の位置にある対象物に到達させて掴むことを学び、最終的には、これらの動作について考えるだけでテーブルの上にランダムに置かれた対象物にアームを合せて掴み、さらにそこから対象物を3 段棚へ移すことに成功したようだ。

 
研究の次のステップは、この脳コンピュータ・インターフェース 技術をさらに発展させ、脳制御による人体に装着するロボット義肢の開発、もしくは本技術を脳卒中の既往歴や麻痺を持つ人に適用させる方法の検証としており、期待したい。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

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透明なゲルベースのロボットが活きた魚をキャッチアンドリリース

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NEDO 海外レポート(NO.1119,2017.5.17.)【ロボット・AI 技術分野】「透明なゲルベースのロボットが活きた魚をキャッチアンドリリース」で紹介されている内容が興味深い。

 

MIT、機械・土木・環境工学の Xuanhe Zhao 准教授と大学院生の Hyunwoo Yuk は、現在、医療でのハイドロゲルロボットのアプリケーションを模索中で、水のポンピングで可動するゲルベースの透明なロボットを開発、このロボットは、水中でボールを蹴る、活きた魚を捕まえて放つなど、高速で力強いタスクを実行できるらしい。

 
3D プリンティングとレーザー切削技術 でハイドロゲル材料をロボット構造や中空のユニットにプリントアウトし、それらは外部ポンプにつながった細いゴム管に接合しているようだ。
 
現在、医療グループと協力してこのシステムをハイドロゲルの「手」のようなソフトマニピュレータに取り込む作業をしていて、外科手術で生体組織や臓器をより優しく扱うことができるようになるという。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

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「Google Lens」という新しいテクノロジー

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Google本社に隣接するショアラインアンフィシアター野外劇場で開幕した Google I/Oデベロッパー・カンファレンスのキーノートで、CEOのスンダー・ピチャイが「Google Lens」という新しいテクノロジーを発表したが、興味深い。
 
人工知能は今回のカンファレンスの大きなテーマで、Googleは全ての提供プロダクトに人工知能を搭載する予定らしい。
 
スマートフォンのカメラは単に目に見える情報を撮影するだけでなく、写された対象を理解してユーザーが適切な行動を取るために役立つ情報を提供するという。
 
例えば、花を撮影しようとしてカメラを向けるとLensが即座に花の種類を教えてくれる、ルーターのラベルを撮影するだけで簡単にWiFiに接続できる、通りがかりの店舗を撮影すると、店名を読み取り、ウェブを検索して各種のビジネス情報をカード形式で表示する、といったことらしい。
 
また、LensAssistantの統合は翻訳にも威力を発揮し、「たこ焼き 6個 130円」という日本語の看板に向けて「これは何?」と尋ねるとGoogle Assistantは即座に正しく英語に翻訳したりするようだ。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

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人工知能ブームに対応するチップ供給競争が過熱

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MIT Technology Reviewの記事「人工知能ブームに対応するチップ供給競争が過熱 エヌビディアCEOが吠える」(米国版サンフランシスコ支局長Tom Simonite)で紹介されている内容が興味深い。
 
エヌビディアのジェンスン・ファンCEOは、サンノゼのカンファレンス会場で、人工知能のアルゴリズムを加速させることを目的した新しいチップTesla V100を発表したようだ。
 
医療や金融などあらゆる業界の企業が機械学習インフラへ投資しているのは間違いないだろう。
 
主要なクラウド・コンピューティング・プロバイダーのグーグル、アマゾン、マイクロソフトは多くの企業が人工知能ソフトウェアを稼働させるために機械学習インフラへ投資すると予測しているらしく、機械学習を支える新たなハードウェアに莫大な費用を投じる見込みというのもよく理解できる。
 
人工知能マーケットの成長に従って、エヌビディアはニューラル・ネットワークを支援するチップの設計を見直してきたらしく、新しいテスラV100チップはその集大成であり、深層学習の演算を加速することに特化した新型コアを搭載しているようだ。
 
インテルは2016年に買収したスタートアップ企業ナーバナのテクノロジーを利用して、今年後半に深層学習用のチップをリリースする見込みらしい。
 
さらに、インテルは、167億ドルのアルテラの買収によって手に入れたテクノロジーを基に、深層学習のスピードを向上できる製品のリリースも準備しているようだ。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

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サービス現場に溶け込むAI技術

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経済産業研究所RIETIの小西 葉子上席研究員が、「サービス現場に溶け込むAI技術を目指して」で論じている内容が、興味深く参考になると思う。
 
サービス現場に導入するAI技術は、ヒト型ロボットのような「汎用型のAI」ではなく、ある特定の技術についてヒトが行っている作業を自動化し、ヒトと同等もしくはヒト以上の作業ができる「特定型のAI」が対象となることが多いというのは、的を射ていると思う。
 
繰り返すこと、組み合わせが増えること、時間をかけることで精度や価値が上昇することに用いるのが効果的だというのも、よく理解できる。
 
潜在顧客を見つけてアプローチすることで収益を上げるというプロジェクトで、人間だと各顧客にせいぜい数個の特徴付けをして分類するのが現状である、しかしAIを使って購買行動ベースでセグメント分けをすれば数十以上の特徴づけが可能となる、またAI技術に景気動向や競合他社の動向の情報にもアクセスすることを設計に入れれば、それらを反映した戦略を立てることも可能となる、というのも尤もだと思う。
 
基本的なことだが情報がネットワーク上にあることが必須で、AIはネットワーク上にあるものならば情報として取得が可能である、製造業の現場と比較して、サービス現場へのAIICT技術の導入は大がかりな機械というよりも、データの蓄積とIT機器の小型化、精密化、普及によりウェアラブル機器やパソコン一つから可能となっている、というのもよく理解できる。
 
機械学習に基づくAI技術では、データによってその性能が左右されるため、継続的に質の高いデータを大量に利用可能であることが競争力の源泉となる、データの質の良さは、店舗のような消費者がいる現場でも企業内の現場でも、データを収集する技術が現場に定着しているかに依存する、できるだけ多くの人の多くの行動をデータとして収集することが分析の精度に影響を与え、データの価値を高めることとなる、というのは的を射ていると思う。
 
さらに、数多くある手法の中からAI技術を選ぶときに、そもそもその業務の成果や付加価値は何か、なぜヒトから機械に業務を移したいのかという視点を持つことが重要である、自分の部屋を見渡してみても、効率化や満足を得るために買ったが、使わなくなる家電商品もたくさんある、事業投資も、AI投資も同じであり、AI技術の導入が目的にならないよう、しっかりと見極めたい、という指摘は重要だと思う。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

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米国の人工知能とロボットに関するロードマップ2016

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NEDOワシントン事務所が「米国の人工知能とロボットに関するロードマップ 」で報告している内容が、興味深い。
 

『米国ロボットのロードマップ:インターネットからロボットまで』(ARoadmap for US Robotics: From Internet to Robotics』) は、NSFUC サンディエゴ校、オレゴン州立大学、ジョージア工科大学の支援の下、ロボット工学分野の学者 150 名が研究・執筆したもので、連邦議会及び連邦政府がとるべき具体策として、以下を提言している。  

 

• 産業ロボット、医療ロボット、自動走行車や業務用ドローンといった新技術を日常生活に安全に活用できるための政策枠組みの確立

 
高齢者の自宅ケアを可能にするインテリジェントな機械を開発するため、人間-ロボット相互作用(インタラクション)に関する研究活動の拡大
 

小学生から成人学習者までのSTEMScience, Technology, Engineering andMathematics)教育の強化

 
自動車から家電製品までありとあらゆる物の製造で増えているカスタマイゼーションのニーズに対応できる、より柔軟なロボットシステムを構築する研究
 
例えば、産業ロボットと人工知能(AI)では、「人間と一緒に働く、本質的に安全なロボット」として、2015年には、「体系化されていない環境(建設区域や新設定されたばかりの生産セル等)で、人間や他のロボットの行動を認識し、連携・適応が出来るロボットシステム」を挙げている。
 
また、医療ロボットとAIでは、「高齢化及び生活の質の向上を目的とする、社会面での人間支援ロボット」として、2015年には
 
• 広範な分野で数週間・数ヶ月にわたって、複数の相互作用を自律的に続けるロボット

様々な社交状況に該当し得る複合的(multi-modal)行動モデルを堪能に使いこなし、複雑な混合主導型(mixed-initiative)対話を行うロボット

僅かな情緒変化、健康や認知力のゆっくりとした低下や向上、及び、予想外の急変、といった変化に合 わせて経時的に自らの行動を変え、ユーザーのニーズに適った相互作用を具現化するロボット

 
を挙げている。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
http://www.nedodcweb.org/report/AI%20and%20Robotics%20in%20US.pdf

業務用清掃ロボットの自動化、2020年世界で500億ドル市場へ拡大

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シリコンバレーのジャーナリスト瀧口範子さんが、「業務用清掃ロボットの自動化、2020年世界で500億ドル市場へ拡大」と紹介している内容が興味深い。
 
業務用清掃市場は2015年から2020年までの間に年々4.2%成長し、世界中で5024000万ドルに拡大する市場だという(マーケッツ・アンド・マーケッツ調べ)、確実に存在し続け、決してなくなったりすることがない労働の現場なのである、というのはよく理解できる。
 
ルンバを何十倍も強力にしたようなロボットで、ただほこりを吸い込むだけではなく、床を磨くなどの重労働を担ってくれるものだが、「リバティーA50」という新製品を2017年に世界のいくつかの市場向けに出荷する予定の、デンマークのニルフィスク社は、ロボット技術開発自体を外部のロボット会社との提携によって実現したようだ。
 
清掃をロボット化するのではなく、ロボット技術から清掃を考えるというアプローチを採ったが、間口の広い提携を結ぶことは大きな差を生み出すだろう、そのことが、今後の発展に大きな影響を与えるだろうというのも尤もだと思う。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

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欧州民族主義はどこへ行く

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CIGSキャノングローバル戦略研究所の宮家 邦彦研究主幹が、「欧州民族主義はどこへ行く」で論じている内容が興味深い。
 
右翼と左翼は親和性があり時に相互互換的ですらある、両者に共通する目標は一般庶民の不満の解消である、各国の状況は異なるため躍進は必ずしも伝播しない、他方、各国で大衆の不満が高まれば容易に伝播する、など尤もだと思う。
 
仏大統領選後、欧州での民族主義・大衆迎合主義は「ハーフエンプティ、ハーフフル」、すなわち「後退が始まったか、今後も続くか」のどちらなのか、後者と見るべきで、今回ルペン候補が決選投票に残っただけでなく、総得票の3分の1以上を獲得したことを過小評価すべきではない、というのもよく理解できる。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

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