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Channel: IT起業研究所 ITInvC 代表小松仁
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竜王戦の挑戦者変更の衝撃

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将棋の三浦弘行九段が1012日、15日に開幕する竜王戦七番勝負に出場しないことになったと、将棋連盟が決定した件を、茂木 健一郎さんが「竜王戦の挑戦者変更の衝撃と、炭鉱のカナリア」の中で論じている内容が興味深い。
 
今回の竜王戦は、タイトル戦としては賞金額が最高で、名人戦と並んで格が高く、その竜王戦の挑戦者が、直前になって変更されるというのは、異例の事態であるというのは、尤もだと思う。
 
理由は、三浦さんが対局中に中座することが多く、スマホなどでの将棋ソフトの使用が疑われたことだといい、指し手が、ソフトの回答と一致する傾向があったとも言われ、三浦九段は否定しているし信じたいけれども、パンドラの箱が開いてしまった印象もある、というのは一方でよく理解できる。
 
棋力を上げるために、普段からソフトを駆使する棋士たちもいて、そのような棋士たちの指し手は、すでに変貌しているとも言われ、今回の竜王戦の事態は衝撃的だが、変化は、すでに潜行して将棋界を席巻しているとも言えるようだ。
 
茂木さんが羽生善治さんと話した時、羽生さんは将棋のソフトは相変わらず使わないと話していたらしく、今や将棋界では少数派なのではないか、人工知能に対する態度としては、一つの立派な態度なのだと思う、というのはよく理解できる。
 
人工知能の台頭は、人間のすべてにとって、他人事ではなく、果たして、羽生さんが電王戦に出られた時、人工知能との対決がどんな結果になるのか、将棋界は、社会全般から見ると一種の炭鉱のカナリアのような存在に思えて、胸が熱くなる、というのは的を射ていると思うし、よく理解できる。
 
IT起業研究所代表 小松仁
 
 

人工知能の発展に伴う安全性と倫理責任問題

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公益財団法人国際通貨研究所が、「人工知能の発展に伴う安全性と倫理責任問題」を論じている内容が興味深い。
 
米国ではAIに対する懸念を払拭し、その普及を後押しするべく、2つのNPOが設立されているようだ。
 
(1)   Partnership on AI
AIのアプリケーションが人と社会に有益であることを確認させることを設立主旨としている。
出資母体は、GoogleFacebook,Microsoft,IBM,Amazon,DeepMindで、Appleにも参加呼びかけ中らしい。
 
(2)   Open AI
人類全体に利益が最大限貢献される方向に、AIを進化せることを設立主旨としている。
出資母体は、TeslaCEOElon Musk氏)や、Ycombinator社、Clarium Capital社、LinkedIn社などの社長や共同設立者が名前を連ねている。
 
いずれにしても、業界の自主的な基準、ルール作りに繋げようとしているらしい。
 
IT起業研究所代表 小松仁
 

クラウド業界に広がるAIファースト旋風

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ITジャーナリストの小池良次さんが、「クラウド業界に広がるAIファースト旋風」で伝える内容が興味深い。
 
米国のクラウド業界では今年に入ってAI分野で激しい競争が展開されており、米IBMはプライベートクラウド分野で人工知能プラットフォーム「ワトソン」の売り込みを活発化、パブリッククラウド最大手の米アマゾンウェブサービスは「アマゾンマシンラーニング」を展開、米グーグルも画像識別や音声認識、自動翻訳などのAIを利用するインターフェースを公開、米マイクロソフトもITインフラ管理者向けの会議でサティア・ナデラCEOが「『アジュールマシンラーニング』は機械学習を民主化する」と売り込んでいる。
 
また、第3次AIブームを背景に、チップ業界ではモバイルやIoT、ロボットに欠かせない画像認識チップに深層学習機能を搭載することが広がっており、テレコミュニケーション業界でも、ネットワークセキュリティーの分野でAI診

断の研究が進んでいるようだ。
 
設備投資競争に明け暮れてきた米クラウド業界は、そうした状況を横目に新たに「AIファースト」という競争を過熱させているというのは、的を射ていると思う。
 
IT起業研究所代表 小松仁
 


Nvidiaは半導体製造から自動運転車開発に軸足を移している

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Ventureclefの宮本和明代表が、Nvidiaは半導体製造から自動運転車開発に軸足を移していると伝える内容が興味深い。
 
NvidiaAIで構成される自動運転車の試験走行を公開、Googleなどは自動運転技術の一部をAIで実装するが、NvidiaはこれをすべてDeep Learningで処理し、AI自動運転車は人間の運転を見るだけでドライブテクニックを学ぶという。
 

自動運転車の多くはペイントを頼りにレーンをキープするが、Nvidiaの自動運転車は道路というコンセプトを理解でき、車線が無くても人間のように運転できるという。

 
このため道路が舗装されていない砂利道でも走行でき、路肩は明確ではなく道路の両側には草が生えているような状況でもクルマは道路の部分を認識して自律的に走行するらしい。
 
システムの最大の特徴はデータ入力から出力までをニューラルネットワークで処理することで、カメラのイメージをネットワークが読み込み、それを解析しステアリング操作を出力、システムが自律的に運転技術を学ぶので、教育プロセスがシンプルになるという。
 
カメラで捉えた走行シーンとドライバーのステアリング操作が手本となり、ネットワークがこれを学ぶため、道路に車線がペイントされていなくても人間のように走行でき、また、駐車場で走行路が明示されていなくても、クルマは走ることができるということらしい。
 

教育したネットワークを車載スーパーコンピューター「DrivePX 2」にインストールすると自動運転車が完成、Drive PX 2は自動運転車向けのAI基盤で自動車メーカーや部品メーカーに提供されるようだ。

 
Nvidiaの自動運転技術開発は始まったばかりで、現在98%を自動運転できるが、この精度を向上させる必要があるという。
 
また、アルゴリズムの精度をどう検証するかが大きな課題であり、実際に試験運転して精度を測定するだけでなく、これを検証するシステムが必要、更にAI自動運転車で問題が発生するとその原因探求が難しいなど、今後の課題は多そうである。
 

Nvidiaのビジネスモデルは、Deep Learning向けハードウェアや開発環境を提供、自動運転車を重点市場としてDrivePXなどをメーカーに提供し、更にDeep Learningを駆使したソフトウェアも自動運転車開発キットとして提供するというものだが、既に80社以上がNvidia技術を使っているようだ。

 
IT起業研究所代表 小松仁
 



中国におけるイノベーションの新展開

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経済産業研究所RIETIの孟 健軍客員研究員(清華大学公共管理学院産業発展与環境ガバナンス研究センターCIDEG シニアフェロー)が、中国におけるイノベーションの新展開について論じている内容が興味深い。
 
中国政府は国内経済を活性化させる目的で、「製造業を中心とする既存産業のバージョンアップ」と「創業・イノベーション」という「2つのエンジン」を促進する新しい経済産業政策を打ち出したという。
 
1つ目に、既存産業のバージョンアップに関する具体策として、2015年以降、今後10年間で工業化と情報化の高度な融合を促して製造業のスマート化、ネットワーク化およびデジタル化などの技術を開発・利用することによって、大量の製品を製造、輸出してきた「製造大国」から国際競争力の強い高度化した製造業からなる「製造強国」への転換を目標とする、「中国製造2025」戦略をスタートしたという。
 
2つ目に、ソーシャルイノベーションとオープンイノベーションの重要性を認識した李克強総理が「大衆創業、万衆創新」を提唱し、さらに「インターネットプラス行動計画」を提起、モバイルインターネット、ビッグデータの応用と現代製造業との結合、電子商取引とインターネット金融の健全な発展やIT企業による国際市場の開拓などが含まれており、その後、制度・財政・金融・ベンチャー投資などの10分野と30項目の具体策が打ち出されたようだ。
 
これまでに国家科学技術部はスウェーデン政府とイノベーション戦略パートナーシップを締結し、また、20169月、ドイツ政府との「インダストリー4.0」スマート製造に関する共同プロジェクトを立ち上げ、国有企業の宝山製鉄所と民営最大手の華為社などの参加が決まったようだ。
 
これからどのようなイノベーションが生まれるのか、中国から目を離せない時代の到来、というのは的を射ていると思う。
 
IT起業研究所代表 小松仁
 

中国におけるイノベーションの新展開

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経済産業研究所RIETIの孟 健軍客員研究員(清華大学公共管理学院産業発展与環境ガバナンス研究センターCIDEG シニアフェロー)が、中国におけるイノベーションの新展開について論じている内容が興味深い。
 
中国政府は国内経済を活性化させる目的で、「製造業を中心とする既存産業のバージョンアップ」と「創業・イノベーション」という「2つのエンジン」を促進する新しい経済産業政策を打ち出したという。
 
1つ目に、既存産業のバージョンアップに関する具体策として、2015年以降、今後10年間で工業化と情報化の高度な融合を促して製造業のスマート化、ネットワーク化およびデジタル化などの技術を開発・利用することによって、大量の製品を製造、輸出してきた「製造大国」から国際競争力の強い高度化した製造業からなる「製造強国」への転換を目標とする、「中国製造2025」戦略をスタートしたという。
 
2つ目に、ソーシャルイノベーションとオープンイノベーションの重要性を認識した李克強総理が「大衆創業、万衆創新」を提唱し、さらに「インターネットプラス行動計画」を提起、モバイルインターネット、ビッグデータの応用と現代製造業との結合、電子商取引とインターネット金融の健全な発展やIT企業による国際市場の開拓などが含まれており、その後、制度・財政・金融・ベンチャー投資などの10分野と30項目の具体策が打ち出されたようだ。
 
これまでに国家科学技術部はスウェーデン政府とイノベーション戦略パートナーシップを締結し、また、20169月、ドイツ政府との「インダストリー4.0」スマート製造に関する共同プロジェクトを立ち上げ、国有企業の宝山製鉄所と民営最大手の華為社などの参加が決まったようだ。
 
これからどのようなイノベーションが生まれるのか、中国から目を離せない時代の到来、というのは的を射ていると思う。
 
IT起業研究所代表 小松仁
 
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シリコンバレーにあるデザイン思考を実践する高校

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シリコンバレーのジャーナリスト瀧口 範子さんが、「シリコンバレーにある、デザイン思考を実践する高校『d.Tech High』」で伝える内容が興味深い。
 
デザイン思考は、デザイン会社の米IDEOや、IDEOと深い関係のあるスタンフォード大学「d.school」が定式化したもので、ユーザーの観察を通してニーズを認識し、サービスや製品のアイデアを発案し、プロトタイプを作ってはユーザーからフィードバックを元にそれを作り直すというサイクルを何度も素早く繰り返すことで、製品やサービスをより良いものにしていくものらしい。
 
シリコンバレーのテクノロジー企業の多くが実践するサービスや製品開発の方法論となっているようだ。
 
d.Tech High Schoolは、プロジェクトベース学習を究極にまで進めたような学校で、現実社会の問題解決を基本に、生徒個々人に合わせて教育を最大限パーソナライズし、知識を行動に移せる卒業生を育成するのを目的としているようだ。
 

「プロジェクトベース学習(project-basedlearning)」というのは、実社会の問題を調べたり検討したりする中で、経済、社会、生物などの学習をしていくという、現実世界にある問題を取り上げながら学習する取り組みらしい。

 
デザイン思考は、今やアメリカ企業のにとって欠かせない戦略であり行動の武器というのも、よく理解できる。
 
IT起業研究所代表 小松仁
 
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スティーブ・ジョブズ:人を操り、望みを叶える12の方法

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Business Insider誌の記事「スティーブ・ジョブズ:人を操り、望みを叶える12の方法」の内容が興味深く参考になる。
 

「現実歪曲空間(Reality DistortionField)」と呼ばれる独特のやり方で「独自の現実」をつくり上げ、自分の個人的な信念は現実のものなのだと相手に思い込ませる、ジョブズが自分の会社を前進させた方法などユニークとも思えるが、彼の戦術のひとつかふたつを身に着けることは、誰でもできそうだというのは、ある意味で元気を与えてくれる。

 
1)情熱を持って売り込む。感情を強く表すことで、人に影響を与えられる。
 
2)残酷なまでに正直であることは、強力な支持者を得るのに役立つ。
 
3)一生懸命働く。そうすれば尊敬される。尊敬は望むものを手に入れるための大切な第一歩だ。
 
4)誘惑と誉め言葉で相手の武装を取り除く。
 
5)良いアイデアはすべて自分のものだと主張する。立場を変えるのなら、新しいアイデアを全力で支持する。過去の記憶は簡単に操作できるのだ。
 
6)迅速かつ明確に決断する。(たいていの場合は)あとからいつでも変更できる。
 
7)問題解決を先延ばしにしない。その場で解決する。
 
8)問題のある人への対処法 
①真っ向から向き合う。
 
9)問題のある人への対処法
②できるだけ関わらず、完全に無視すること。
 
10)鉄は熱いうちに、強く打て。
 
11)力があるときにはそれを使う。
 
12)完璧を求める。妥協はしない。
 
IT起業研究所代表 小松仁
 
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NEDOロボット・AIフォーラム2016

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「NEDOロボット・AIフォーラム2016~ロボット・AI技術の社会実装に向けて~」を聴いた。
 
ロボットセッションでは、電通ロボット推進センター チーフロボットプランナー西嶋頼親さんの「コピーライターがチーフロボットプランナーになった理由」の内容が興味深かった。
AIセッションでは、NEDOロボットAI部関根久統括主任研究員の「我が国の人工知能技術開発について~人を豊かにする社会に向けて~」、大阪大学大学院浅田稔教授の「未来のAI・ロボット」、産総研人工知能研究センター麻生英樹副研究センター長の「NEDOのプロジェクトにおけるAIRCの活動概要」、NEDOロボットAI部AI社会実装推進室の金山恒二主任研究員の「AI社会実装の取り組みについて」などの紹介があり、参考になった。
 
特にPreferred Networks西川徹社長の「IoTのエンジンとなるディープラーニング」が、事業の進展状況を含め、興味深く参考になった。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁

AIが引き起こす破壊の波

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TechCrunch誌が「AIが引き起こす破壊の波」で紹介している内容が興味深い。
 
著者(Rudina Seseri氏)は、Glasswing Venturesの創業者でマネージング・パートナーであり、かつハーバード・ビジネス・スクールのアントレプレナー・イン・レジデンスと、ハーバード大学イノベーション・ラボのエグゼクティブ・イン・レジデンスも務めているようだ。
 
今、新しい波のうねりが見え始めており、ウェブが既存の技術を利用したことと同様に、この新しい波は、コンピューティングハードウェアのコストの低下、クラウドの出現、企業システムのコンシューマライゼーション(専用機器ではなく消費者向けデバイスを利用すること)、さらに、モバイル革命などの動向に基いている、というのは的を射ていると思う。
 
AIは、より広い意味では、知性を発揮する機械の能力として定義され、ここ数年で劇的に改善された、学習、推論、プランニング、そして知覚といった、いくつかのコンポーネントで構成されるが、機械学習(ML)は顕著なブレークスルーを達成し、それによりAIコンポーネント全体にわたるパフォーマンスの向上が促進され、こうしたことに最も貢献しているML2つの流れは、理解に関わる深層学習(ディープラーニング)と、特に意思決定に関わる強化学習(リインフォースラーニング)というのもよく理解できる。
 
それはまだ黎明期であり、いくつかの課題が残されているとし、ほとんどのブレークスルーは「狭い」アプリケーションの領域で起きているものであり、(作成には高いコストのかかる)大量のラベル付データセットが必要な訓練手法を使っており、ほとんどのアルゴリズムは(いまでも単に)人間以下の能力を発揮できているのに過ぎず、その訓練にはかなりのコンピューティングリソースを必要とし、大部分のアプローチが理論的フレームワークを欠いた発見的手法に基いている、というのは尤もだと思う。
 
AIを活用することを計画している企業が、次の2点に気を配ることが重要としているのも面白い。
 
  柔軟なアプローチをとること。
最初は、良いパフォーマンスを出すためのMLアルゴリズム訓練データを集めることができるか、あるいは非AIアプローチをとるか。
 
②AI機能を開発しその性能を促進するための「ラベル付けられたデータ」をユーザーから集める連続的な情報の流れを作り出すこと。
 
十分に支援されていない、あるいは「人間が介在している」ユースケースに注力すること。
 
マーケティングは、新技術の典型的なアーリーアダプターであり、それは既にAIを採用していて、セクター全体にわたって高い認識とコンバージョン指標が育っている、というのもよく理解できる。
 
AIは、既に自宅と職場の両方で、私たちの日常生活の多くの側面を変えているが、これはほんの始まりに過ぎず、AIは、ゆっくりと、着実に、そして広範囲に、私たちとテクノロジーの関係を再定義していき、人間の能力と、基本的には私たちの生き方を、向上させている、というのも興味深い。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 

人工知能がF1ドライバーを超える?

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Ventureclef宮本和明代表が、「無人カーでのレースが開幕、人工知能がF1ドライバーを超える?」で紹介している内容が興味深い。
 
コックピットはなくDeep Learningが操縦する完全自動運転車によるレーシングカー「Roborace」が始まっている。
 
RoboraceEVF1といわれる「Formula E」シリーズの一部として位置づけられ、10チームで構成、各チームは二台の無人レーシングカーで勝負するらしく、レーシングカーの車体は同じものが使われるが、各チームは独自にソフトウェアを開発し、レーシングカー制御と自動運転技術の戦いとなるようだ。
 

レーシングカーは自動運転のための様々なセンサーを搭載、Lidar(レーザーレーダー) 5台搭載、前面に2台、側面に2台、後部に1台搭載し、周囲のオブジェクトを把握するらしい。

 
AIカメラは前面に2台とPole (車体上部に設置されたポール) に一台設置され、名前が示すように、AIと連動しインテリジェントなセンサーとなるらしく、この他に、レーダー、超音波センサー、GPSアンテナを搭載するという。
 
処理装置としてNvidiaの車載スーパーコンピューター「Drive PX 2」を搭載、センサーからのデータを処理し周囲のオブジェクトを把握、更に、Deep Learningの技法でクルマが運転技術を学ぶという。
 
試合を重ねるにつれレーステクニックを習得し人間のドライバーに近づいていくわけで、将来はF1ドライバーを凌駕するのではとの声も聞かれるようだ。
 
F1は機能が成熟し大きな技術進化が期待できないという事情があるようで、そのため多くの自動車メーカーはここへの投資をためらっているという。
 
技術進化が停滞しているF1からスポンサーが離れており、かつてはクルマの新技術がF1レースで開発されたが、F1はその役割を終えようとしているらしい。
 
Formula Eは次世代技術開発のプラットフォームとして位置づけられ、大手自動車メーカーの参戦が相次いでいるようで、Formula Eで磨かれたEV技術や自動運転技術が次世代のクルマ産業を支えることになるというのは、尤もだと思う。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
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さまざまな場所で活躍する自走ロボット

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シリコンバレーのジャーナリスト瀧口 範子さんが、「病院、工場、倉庫、さまざまな場所で活躍する自走ロボット」で紹介している内容が興味深く参考になる。
 
米ピッツバーグに本拠を置くAethonは、病院内の搬送ロボットで有名で、同社のロボットは、シーツや食事、薬品、生体検査用のサンプル、ゴミなどを運ぶものらしい。
 
さらに同社は、市場を病院から工場へ広げようとしているらしく、RoboBusiness 2016でも、ロボットに機械部品などを入れたカートが装着されていたという。
 
ソフトバンクが2000万ドルを出資したシリコンバレーのスタートアップ米Fetch Roboticsが開発した「Freight」は、倉庫内で作業員がピッキングした商品を発送作業場まで運ぶもので、作業員がいくつもの棚を巡回しても、それをずっと追従するので、作業員は重い荷物を抱えたりカートを押したりする必要がなくなるようだ。
 
米ボストンにあるLocus Roboticsロボットの場合は、作業員よりも先に目的の棚付近に到着し、搭載する画面上にピッキングすべき商品を表示する仕組みらしい。
 
スマートフォンなど他分野のプラットフォームと同様、この搬送ロボットを土台(プラットフォーム)として、様々な機能性を付加できる状況のようだ。
 
搬送ロボットの上にロボット・アームを付けた製品や、搬送ロボットを何台もつなげて、ベルトコンベヤのようにして利用する方法も提案されているというのも興味深い。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
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「移民排斥」はシリコンバレーを潰す

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WiL共同創業者兼CEOの伊佐山元さんがインタビューで、「移民排斥」はシリコンバレーを潰すと話している内容が興味深く参考になる。
 
そもそも、なぜシリコンバレーに移民が集まるかについて、豊かになるためには世界をリードしている新しい産業に携わらなくてはならないからで、今はやはりIT(情報技術)産業であり、重要なのは事業化するときに才能ある人材と資金が必要ということで、シリコンバレーにはそのどちらもが集積していると指摘しているのは、尤もだと思う。
 
成功したベンチャーの半数に移民が多いのはなぜかについて、シュンペーターが、イノベーションの源泉は「コンビネーション(結合)」だと定義しているが、コンビネーションとは、アイデアとアイデアのつなぎ合わせであり、面白いコンビネーションを作るには新鮮な発想が必要だが、今までとは違う角度で、もう一度世の中を見直す視点が大事であり、移民のほうがより新鮮な目で産業を再定義したり、これとこれを組み合わせてみようという発想にたどり着いたりしやすいのだというのも、よく理解できる。
 
アップルやグーグル、ヤフーのような企業が将来誕生する可能性が減ってしまえば、中長期的に見た経済損害は非常に大きく、米国の国力の低下にもつながりかねないという指摘も的を射ていると思う。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
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『進化を共有する』テスラ

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シリコンバレーを拠点とするアーリーステージのベンチャーキャピタルScrum Venturesのサイトの、「『進化を共有する』テスラに見るIoTの作り方」の内容が興味深く参考になる。
 
これまで、クルマのUIは多くのハードウェア製品と同様、出荷された後に変化することはなかったが、Teslaはソフトウェアアップデートにより、機能面だけでなくUIも大きく変化するため、大げさな言い方をすれば全く新しいクルマになったような感覚を覚えるというのは、よく理解できる。
 
また、1019日以降に製造されるTeslaには、「将来的に完全自動運転を実現するのに必要なハードウェアを全て搭載」すると発表されている。
 
①8つの光学カメラ、12個の超音波センサーが搭載。最大250mまで認識可能。
  全てのモデル(ModelS, ModelX, Model3)に搭載。
③車載コンピュータの能力は従来の40倍に(Nvidia製)。その場でニューラルネットワークを走らせて、センサーからの入力を処理。

④完全自動機能が完成するまでも、”ShadowMode“でテストを続ける。

  完全自動機能が完成した場合、追加費用($8,000)を支払うことでアップグレード可能。
 
IoTしてのTesla」は、クルマに限らず、様々なハードウェアのIoT化の参考になるのではないかというのも面白く、スマホやTeslaのように、買った後もどんどん進化していく、そんなハードウェアが増えたらいいというのは、尤もだと思う。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
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SAPとデザインシンキング

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Hitachi Social InnovationForum 2016 Tokyo」 で、「IoTとエコシステムで実現する社会イノベーション」のビジネスセッションを聴いた。

 

SAPジャパン内田 士郎会長、セールスフォース・ドットコム小出 伸一会長兼CEO,シスコシステムズ鈴木みゆき社長、日立製作所小島 啓二専務とモデレータのガートナー ジャパン池田 武史リサーチディレクターという顔ぶれである。

 
IoT分野のリーダー企業トップたちから、デジタル化による社会イノベーションのあるべき姿と企業が取り組むべき課題や展望について議論するという趣旨で、全体的にほぼ満足できる内容だった。
 

特に、SAP内田会長から、同社共同創業者のHassoPlatner氏自らがデザインシンキングに入れこんでおり、早期からその有効性を信じ、デザインコンサルティング企業IDEOを創業したDavid Kelley氏とともにスタンフォード大のd.schoolに投資したという裏話を紹介している内容が興味深い。

 
同社は現在、新しい領域に進出する場合、イノベーションへの現実解はデザインシンキングで、インメモリの「SAP HANA」をはじめとした製品開発に応用したデザインシンキングを、顧客にも拡大しているようだ。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁

日本を叱咤 世界の期待

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PwCコンサルティングの野口 功一パートナーが、「日本を叱咤 シリコンバレーで感じた世界の期待」の中で述べている内容が興味深く参考になる。
 
日本の技術力や勤勉な国民性、教育水準の高さ、ビジネスでの信頼性など「日本はすごいのに何をしているんだ」という叱咤激励のような雰囲気があるというのは、ちょっと意外でもありうれしくもある。
 
かつて日本の大企業は世界を席巻したが、そのとき、実現が難しそうなアイデアを考えたり、様々な技術を組み合わせたり、損得抜きで最後まであきらめなかったりした、こうした努力が多くの優れた製品やサービスを生み出してきたのだというのは、的を射ていると思うし、バブル崩壊以降、日本は立て直しに追われ、そのような環境や文化を失ったというのは、残念ながらよく理解できる。
 
日本特有の曖昧さや人の和を大切にする考え方が、答えのない世界や多様性の中で強みになる可能性があるというのも尤もだと思う。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
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AIは“認識”まではできるが、“意識を持つ”、”consciousness”は人間の側に残る

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Hitachi Social InnovationForum 2016 Tokyo」 で、日本総研寺島実郎会長の講演「2016年秋、世界の構造転換と日本の進路ICTが拓く社会イノベーションの実現」を聴いたが、内容が興味深く参考になった。

 
AIの捉え方、対応が一つのテーマになっていたが、AIは一つの目的に向けて集中的に対処できる能力として、部分的にはすでに人間を凌駕しているというのは、よく理解できる。
 
ただし、AIに何をやらせるか、は結局人間の仕事、担当として残るというのも、尤もだと思う。
 
AIは“認識”まではできるが、“意識を持つ”、”consciousness”は人間の側に残るという指摘は、面白く尤もだと思う。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
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VRヘッドセット 戦いはプラットフォームに移る

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シリコンバレーのジャーナリスト瀧口範子さんが、「VRヘッドセットが続々登場
戦いはプラットフォームに移る」と紹介している内容が興味深い。
 
グーグルが先頃発表した「デイドリームVR」は、技術を共有し他社メーカーに開発を呼びかけるためのレファレンス・デザインで、同社はデイドリームというプラットフォームをつくっているようだ。
 
フェイスブックに買収されたオキュラスも独自のプラットフォームとコンテンツを有しているらしい。
 
マイクロソフトも、ウィンドウズ・ホログラフィックへ開発者を募っているようだ。
 
VR技術の標準化は試みられているものの、まだ目立った成功がないらしく、今後の展開に注目したい。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
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茂木 健一郎さん「将棋はスポーツに、棋士はアスリートになっていく」

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茂木 健一郎さんが、「久保利明九段の不戦敗から、将棋はスポーツに、棋士はアスリートになっていく」と述べている内容が興味深い。
 
来年のコンピュータとの対決(電王戦)の「人間」挑戦者を決定する叡王戦で、対局者の久保利明九段が開始時間を勘違いして、不戦敗になってしまったというのは、ある意味、実に人間らしいと感じる。
 
機械には及ばないけれども、人間が生身の脳と身体でやるからこそ意味があるというのが「スポーツ」であり、たとえば、自動車はもっと速いが、ボルト選手が100メートルを9秒59で走ることには、根源的な感動がある、というのはよく理解できる。
 
叡王戦は、「人間界」最強の羽生善治さんも今のところ勝ち続けて、4強に入っているらしいが、いつかは、人間が負ける時が来るかもしれないとしても、将棋の意味がなくなるわけではないだろう、というのは、的を射ていると思う。
 
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
 
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『焼きながらお届け』 米で宅配ピザ

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スクラム・ベンチャーズ マーケティングVPの三浦茜さんが、「『焼きながらお届け』 米で宅配ピザに革命」で伝える内容が興味深い。


大手チェーンのドミノピザは、今年はじめからオーストラリア・クイーンズランド州の一部地域で、DRU(ドリュー)という世界初の商業用自動運転デリバリーロボットの運用を始めたという。 


8月にニュージーランドでドローンによる配達も実験、年内の実用化を目指しているというし、ドン・メジCEOはAIなどの導入にも積極的らしい。 


また、昨年創業でマウンテンビューに拠点を持つZume Pizzaのトラックはオーブンを積んでおり、到着4分前に焼き始めるらしく、さらにロボットがピザを作っているようで、現時点では生地にソースを塗ったりオーブンに入れたりといった作業を担当しているが、来年3月までに全工程のロボット化を見込んでいるという。 


ロボットと人のコラボレーションを「コボット」と呼んでいるというのも面白い。 


一方、アマゾンは昨年、3Dプリント配達トラックの特許を出願し、注文を受けると、その情報は倉庫ではなく配送トラックに送られ、トラックの中で3Dプリンターを使い、商品を「プリント」しながら届けるという内容のようだ。 


面白い発想が次々出てきて、目の離せない時代になってきたと感じる。 


IT起業研究所ITInvC代表 小松仁 



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