シンクタンクEIU(The Economist Intelligence Unit)と日経BP社の共同プロジェクトによる「グローバル・メガトレンド2015-2050」(概要)の内容が、長期的視野で俯瞰していくのに参考になるかもしれない。
来るべき変化の予測として、世界に大きな影響を与える9つのメガトレンドを挙げている。
(1)グローバルパワーシフト(多極化)
(2)人口と高齢化(25億増⇒96億人)
(3)都市化する世界(総人口の7割が都市部で生活)
(4)未来の新興国・中間層(“中間層のわな”:所得が一定レベルに達すると成長が停滞する傾向)
(5)エネルギーの未来(再生可能エネルギー。“NIMBY”:Not In My Backyard行動主義)
(6)気候変動
(7)将来の食糧を維持する(マルサス人口論?)
(8)未来の戦争(サイバー空間が5番目の領域)
(9)世界を変える科学と技術(IoT・・・)
又、領域の見直しとして、世界の7つの地域の変化の潮流を取り上げている。
(1)北米(比較的平穏で望ましい環境)
(2)南米(米国、欧州、アジアの次に重要という地位のまま)
(3)欧州とロシア(衰退の一方、気候変動関連技術のリーダー?)
(4)北東アジア(1,2位を争う最重要地域。深刻な人口構成の問題)
(5)南アジアと東南アジア(イスラム教人口の増加。多様性増加)
(6)サハラ以南のアフリカ(人口の増加。著しい都市化)
(7)中東と北アフリカ(炭化水素資産からの脱却。自国経済の多様化ができるか)
さらに、7つの産業分野が直面する課題とチャンスを列挙している。
(1)農業(短期的には問題悪化。高齢化)
(2)運輸交通(新興国市場にシフト)
(3)消費財と小売業(大きく様変わり。技術が中心)
(4)生命科学(寿命、高度医療化。最前線の日本が財政バランスを維持できるか注目)
(5)エネルギー(石油生産がピーク後下降するピークオイルが間近かどうか。原子力が終焉を迎えるか)
(6)金融サービス(西から東への富の移動の影響)
(7)ITと電気通信(ロボット工学、人工知能、IoT、量子コンピューティング・・・)
http://www.nikkeibp.co.jp/lab/mirai/economist/index.html